“啼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
な96.4%
なく1.2%
なき0.9%
ない0.5%
てい0.2%
なか0.2%
は0.2%
ナ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
食用蛙がやかましく啼(な)きたててゐる。ビンロウや、ビルマネムの植込みのなかへ自動車を置いて、一行はホテルの部屋へ案内された。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
樵夫(きこり)はこれをしらず、今日の生業(かせぎ)はこれにてたれり、いざや焼飯(やきめし)にせんとて打より見れば一粒(つぶ)ものこさず、烏(からす)どもは樹上(きのうへ)にありて啼(なく)。
ブリキを引っかくような音! ……お父さまが宮内(くない)省からいただいた、あの愛想のいい、『孔雀氏(ムッシュウ・ド・パン)』の啼(なき)声のことなのです。(ほんとうに、失敬ね!)
キャラコさん:08 月光曲 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
鶯や片足あげて啼(ない)て見る 桃若
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
哀悼(あいとう)愁傷、号泣慟哭、一枝(し)の花に涙を灑(そそ)ぎ、一縷(る)の香に魂(こん)を招く、これ必ずしも先人に奉ずるの道にあらざるべし。五尺の男子、空しく児女の啼(てい)を為(な)すとも、父の霊豈(あに)懌(よろこ)び給わんや。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
畠(はた)うつや鳥さへ啼(なか)ぬ山蔭(やまかげ)に
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
啄木鳥(きつつき)が椋(むく)の木をつついている。四十雀(しじゅうから)が枝をくぐっている。閑古鳥が木の股で啼(は)いている。そうして池には蛙がいる。おはぐろとんぼが舞っている。
畳まれた町 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
佐保川の水を堰(セ)き入れた庭の池には、遣(ヤ)り水伝ひに、川千鳥の啼(ナ)く日すら、続くやうになつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)