“押被”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おっかぶ76.2%
おしかぶ9.5%
おつかぶ9.5%
おツかぶ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「人聞きのわるいことを言って下さるなよ」お島は押被(おっかぶ)せるように笑った。「あの人達に笑われますね。それが嘘なら聴いてみるがいい」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
頭上とは言うけれども、この館の屋根の上よりも高いところです。この屋根の上からピークへかけて押被(おしかぶ)さったように、枝をひろげた大きな松の木がありました。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
夜中頃(よなかごろ)には武生(たけふ)の町(まち)を笠(かさ)のやうに押被(おつかぶ)せた、御嶽(おんたけ)といふ一座(いちざ)の峰(みね)、根(ね)こそぎ一搖(ひとゆ)れ、搖(ゆ)れたかと思(おも)ふ氣勢(けはひ)がして、風(かぜ)さへ颯(さつ)と吹(ふ)き添(そ)つた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
凡(およ)そ人間(にんげん)が滅(ほろ)びるのは、地球(ちきう)の薄皮(うすかは)が破(やぶ)れて空(そら)から火(ひ)が降(ふ)るのでもなければ、大海(だいかい)が押被(おツかぶ)さるのでもない飛騨国(ひだのくに)の樹林(きはやし)が蛭(ひる)になるのが最初(さいしよ)で、しまいには皆(みんな)血(ち)と泥(どろ)の中(なか)に筋(すぢ)の黒(くろ)い虫(むし)が泳(およ)ぐ
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)