“最初”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はじめ25.4%
さいしよ22.5%
さいしょ18.7%
はな18.7%
はじめて6.2%
いやさき1.0%
のっけ1.0%
はじまり1.0%
はじめッ0.5%
さいぜん0.5%
しょっぱな0.5%
せえしよ0.5%
そも/\0.5%
てん0.5%
てんで0.5%
とっつき0.5%
まっさき0.5%
まへ0.5%
アーデイ0.5%
ノッケ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
照子嬢も声鋭く、「それは売物です。」と遣込やりこむれば、濶歩おおまたに引返し、「だから最初はじめに聞いたじゃないか、価値ねだんわかれば払うのさ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一、 最初さいしよ一瞬間いつしゆんかんおい非常ひじよう地震ぢしんなるかいなかを判斷はんだんし、機宜きゞてきする目論見もくろみてること、たゞしこれには多少たしよう地震知識ぢしんちしきようす。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
わたしたちが最初さいしょの村を通りぎると、大きな百姓家ひゃくしょうやの門の前へ出た。中をのぞくとおおぜいの人が晴れ着を着てめかしこんでいた。
……それにしても、俺らに最初はなにぶつかって来た女が、お前のような女だったら、俺らこんな身の上にゃアならなかったんだが……
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
咄嗟とっさの間、世にもなまめかしい雪のような女の顔を見たのであった、そうして愛吉がお夏を見たのは、それが最初はじめてだというのである。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「汝あに最初いやさきに生れたる人ならんや、山よりもさき出来いできしならんや云々」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
最初のっけから四番目まで、湧くような歓呼のうちに勝負が定まって、さていよいよおはちが廻って来ると、源は栗毛くりげまたがって馬場へ出ました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
清「いえその最初はじまりは上げて置いて、あとで代を戴きます」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お組は黙ってかぶりを振るのさ。いいえ、と言うんだ。そうすると、成程二人は、最初はじめッからそこへ坐り込んだものらしい。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかし何をいうにもあの通りのノッペラボー同志ですけに浪の上では、思う通りに夫婦の語らいが出来でけまっせん。そこで最初さいぜんからいて来たマクラ魚が、直ぐに気を利かいて枕になってやる……
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一番最初しょっぱなに行ったのは「自惚かがみ」君の家であった。先生店に鯱構しゃちかまえていた。乃公は大人になっても那麽あんな鬚ははやしたくないと思った。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それでは魔物まもの不承知ふしようちぢや。前方さきちつとも無理むりはねえ、るもらぬもの……出来でき不出来ふでき最初せえしよから、お前様めえさまたましひにあるでねえか。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
假初かりそめならぬ三えんおなじ乳房ちぶさりしなり山川さんせんとほへだたりし故郷こきやうりしさへひがしかたあしけそけし御恩ごおん斯々此々かく/\しか/″\はゝにてはおくりもあえぬに和女そなたわすれてなるまいぞとものがたりかされをさごゝろ最初そも/\よりむねきざみしおしゆうことましてやつゞ不仕合ふしあはせかたもなき浮草うきくさ孤子みなしご流浪るらうちからたのむは
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おまけに遣りっ放しの海上生活者が相手なんだから徴収困難は最初てんから覚悟していたが、半分以下に見て七千円の予算が、その又半分も覚束おぼつかない。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
岩「むゝ……分った、むゝう成程さむらいてえものは其様そんなものか……だから最初てんで武家奉公は止そうと思った」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と、最初とっつきの廊下へ出た。それを今度は右へ曲がるとはたして立派な部屋がある。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
まず最初まっさきに騒ぎ出したのが、お艶の話に出て来る当の先代なる近江屋の隠居であった。
まつりれて友達ともだちのうちへとまつた一分始終いちぶしヾう祖母ばヾはなしてきかせました。すると、祖母ばヾをみはつて、そのかたはちヽ最初まへの「つれあひ」だつたとおどろかれました。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
此の種類の罪を處置するには最初アーデイからセーサまで僧伽の集會が必要であるから「サングㇵーディセーサ」と云ふのである、前に引用した毘尼母經第七に擧げた四種の説明中
婚姻の媒酌 (旧字旧仮名) / 榊亮三郎(著)
そこで最初ノッケから手を附けた四十尺ばかりの美事な米松べいまつ棟木むなぎをコツンコツンとこなして行くうちに四十尺ブッ通しのつながった削屑アラをブッ放しちゃったんで
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)