“前様”のいろいろな読み方と例文
旧字:前樣
読み方割合
めえさま44.9%
まえさん16.3%
まえさま14.3%
めえさん8.2%
まへさま4.1%
めいさま4.1%
まへさん4.1%
さん2.0%
まんさま2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けばくほど、へい、なんともひやうはねえ。けんども、お前様めえさま、おわけえに、くらゐことに、おとさつしやるもんでねえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いいも終らざるに婦人おんなは答えぬ。「あれかい、あれは私の宿六——てッちゃあお前様まえさんに解るまい。くわしくえば亭主のことさ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたくし、金がなければお前様まえさまとも夫婦になれず、お前様の腹の子の始末しまつも出来ず、うき世がいやになり候間そうろうあいだ、死んでしまいます。
温泉だより (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
女房に持ったが宜かんべえと、其の縁合えんあい此家こゝへお前様めえさんを入れた時何と云わしった、有難いこんだ、果報やけがすると云ったじゃねえか
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
とお前様まへさまかせまをはなしは、これからぢやが、最初さいしよまをとほみちがいかにもわるい、宛然まるでひとかよひさうでないうへに、おそろしいのは、へびで。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「エエ、どう致しまして。わしらあ別に早いこともありましねえが、お前様めいさまこそエラク早起きで」
年紀としわかし、お前様まへさんわし真赤まツかになつた、んだかはみづみかねて猶予ためらつてるとね。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
前様さんは何しに来たのだ。問われて醜顔むくつけき巌丈男の声ばかり悪優しく。「へいへい、お邪魔様申します。ちとお見舞みめえ罷出つんでたんで。「知己ちかづきのお方かね。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「いや、お前様まんさま手近てちかぢや、あかり掻立かきたつてもらひたい、くらいとしからぬはなしぢや、此処等ここらから一ばん野面のづらやツつけやう。」
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)