“負”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
24.8%
18.3%
おぶ17.5%
6.2%
まけ6.0%
そむ5.6%
しょ2.8%
おん2.1%
しよ2.0%
ひけ1.6%
おく1.0%
まか1.0%
おほ1.0%
おんぶ1.0%
0.8%
おは0.7%
たの0.7%
おわ0.7%
マイナス0.5%
おお0.5%
0.5%
おふ0.3%
0.3%
おう0.3%
そむい0.3%
おひ0.2%
あざむ0.2%
おえ0.2%
おはせ0.2%
おへ0.2%
かぶ0.2%
しょっ0.2%
しよつ0.2%
せお0.2%
0.2%
そむき0.2%
にな0.2%
ぶっ0.2%
まく0.2%
0.2%
をつ0.2%
0.2%
んぶ0.2%
ソム0.2%
ヒケ0.2%
マイマス0.2%
マカ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝飯後、客の夫婦は川越の方へ行くと云うので、近所のおかみを頼み、荻窪まで路案内みちしるべかた/″\柳行李をわせてやることにした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
もうまったくの子供こどもではなく、いくらかもののわかるとしは、このさいいかにけぬであっても、それはむだなこととおもいました。
青い草 (新字新仮名) / 小川未明(著)
電車通りの方へ足を向けて、其処の交叉点に出ると、夕刊売りの何時もの女が背中に子供をおぶって鈴も鳴らさずぼんやり立っていた。
生あらば (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
泳ぎにかけちゃ、こう見えても、己惚うぬぼれじゃねえが、夏場よくこの河岸筋かしすじで師範している何とか流の先生にもけはとらねえつもりだが
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大村が活動写真は目に毒だと云ったことなどを思い出す。おまけに隣席の商人らしい風をした男が、無遠慮に横からのぞくのも気になる。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
鶴千代丸は信長一鉄の鑑識にそむかなかった。十四歳の八月の事である。信長が伊勢の国司の北畠と戦った時、鶴千代丸は初陣をした。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そしてその誤りをしょい込んでも一向それに目醒めない不覚を憐れに感ずる。何んとならばカキツバタは断じて燕子花ではないからである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「種ちゃん——これが木曾きその伯母さんですよ。お前さんの姉さん達は、よくこの伯母さんが抱ッこをしたり、おんぶをしたりしたッけが……」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼の亡父に唾棄されたり、子等に敵視され続けてゐるGこそ、心がらとはいふものゝ飛んだ役廻りをしよつたものだ! と思ふことがあつた。
村のストア派 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ヴァイオリン弾きは、かれを横目で見ながら、決してこの男などにひけをとらないという暗示を与えるようにツケツケ叫ぶのであった。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
うまやの御料一匹おねだり申そうかと考えたが、もし、下された馬がさほどの逸物でなかったら、合戦に臨まぬうちから、我のみおくれをとる。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ディオニシアスはついにシラキュース人を率いて、それらのアフリカ人と大戦をしました。そして手ひどく打ちまかしてしまいました。
デイモンとピシアス (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
與助 それもうまく逃げおほせればいゝが、途中でつかまつたが最後、罪はいよ/\重くなるばかりだ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
彼女は肥つてゐる上に思切り着物を着込み、その上に當歳の赤ン坊をネンネコでおんぶしてゐるから、いつもより餘程膨大された恰好になつてゐた。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
「さあ、しっかりとわたし脊中せなかにおさりなさい。」と、天使てんしはいいました。少年しょうねんは、天使てんししろ脊中せなかにしっかりときつきました。
町の天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)
捻上ねぢあげつひに召捕て奉行所へ引立ひきたてければ大岡殿小兵衞を見られ其方事去る十月二十八日夜兩替町島屋治兵衞方へしのいり三人に手をおはせ金子千兩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
恐懼戒愼かいしんの意弛み、驕矜けうきようの氣漸く長じ、其成し得たる事業をたのみ、苟も我が事を仕遂んとてまづき仕事に陷いり、終に敗るゝものにて、皆な自ら招く也。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
爺は、この黒い、白い雪の斑点はんてんの付いた昆布のように凍えた合羽を後方うしろに取りけると、女の背には、乳飲児がおわされていた。これを見た老婆は
凍える女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このプラスマイナスとの差によって地温が決定されるはずである。問題は正の方を出来るだけ多くして、負を少なくするように努力するのが唯一の道である。
泥炭地双話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
今おもえば実に大胆ですが、そのときには使者の役目を立派につとめおおせたという手柄自慢が胸一杯になって、わたくしは勇ましいような心持で目黒へ帰りました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
嚴密に言えば、非マルクス主義作品の政治的價値は、マルクス主義的評價によればゼロであり、反マルクス主義作品の價値はになるわけである。
徊歴くわいれき肥後國ひごのくに熊本の城下じやうかに到りぬこゝは名におふ五十四萬石なる細川家ほそかはけの城下なれば他所とはかは繁昌はんじやうの地なり寶澤は既に路用ろよう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
或は苦労が上辷うわすべりをして心にみないように、何時迄いつまで稚気おさなぎの失せぬお坊さんだちの人もあるが、大抵は皆私のように苦労にげて、年よりは老込んで、意久地いくじなく所帯染しょたいじみて了い
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
むなしく帰ればどんな罰をこうむるかも知れないので、あしかけ二十年の間、ここにさまよっていたのですが、今度みなさん方のお蔭でろうしてしんとなし、無事に使命を勤めおうせることが出来ました。
郷を辞し弟にそむいて身三春さんしゅん 本をわすれ末をとる接木つぎきの梅
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
あげられしにぞ私し始め皆々ソレとつて馳付はせつき候ひしにおいたましや深何ヶ所もおひ給ひ御養生ごやうじやうかなふべくも候はず其時喜内樣には私しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
枕山が作に「自古佳期動相失。天時人事足長吁。独有旧交尋旧約。年年此夕不負余。観月之伴有時闕。観月之遊無歳無。」〔いにしえリ佳期ややもスレバ相失ヒ/天時人事長吁スルニ足ル/独リ旧交ノ旧約ヲ尋ヌル有リテ/年年此夕余ヲあざむカズ/観月ノ伴時トシテクコト有ルモ/観月ノ遊歳トシテ無キコト無シ〕云々と言ってある。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しろがねの荷おえる馬をひきたてて御貢みつぎつかふる御世のみさかえ
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
打忘れ益倍ます/\惡心増長して今度大橋文右衞門へ百兩の云懸いひかかりをせし事言語同斷ごんごどうだん曲者くせものなりおのれ是を盜み取て文右衞門におはせんとの惡巧わるだくみ又主人五兵衞が悴五郎藏のよめに不義を仕懸しかけしゆゑお秀は耐兼たへかね逃出にげいだしたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
すべつかれたる者またおもきおへる者は我に来れ我なんぢらをやすません
主のつとめ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
立退たちのかうと云ふを夫三五郎が止めて烟草入を證據しようこに富右衞門にかぶせる上は立退たちのくに及ばぬ急に立去たちさらば却つて疑惑うたがひかゝると云れてお前は氣が付身躰みこしすゑたでは無か其時に三十兩と云ふ金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
腰巻がしだいに尽きて、下から茶色のはぎが出る。脛が出切できったら、藁草履わらぞうりになって、その藁草履がだんだん動いて来る。頭の上に山桜が落ちかかる。背中には光る海をしょっている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
温泉宿をんせんやど欄干らんかんつてそとながめてひとしさうな顏付かほつきをしてる、軒先のきさき小供こどもしよつむすめ病人びやうにんのやうで小供こどもはめそ/\といてる。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
墓を掘り棺を破って十一娘のしかばねを出し、穴をもとのように埋めて、自分でそれをせおって三娘と一緒に帰り、それをねだいの上に置いて三娘の持っていた薬を飲ました。
封三娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
おもふに生や師恩に私淑し、負ふところのものはなはだ多し。しかるに軽挙暴動、みだりに薫陶の深きにむく。その罪実に軽しとせず。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
ごうを辞していそむき三春さんしゅん
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
だが——一党四十幾名の生命をになって、薄氷うすらいを踏んでいるのだ。亀裂ひびを見たら、もう全部の潰滅かいめつである。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
われが友達の奥田おくだかね野郎なア立派なわけしゅになったよ、われがと同年おねえどしだが、此の頃じゃア肥手桶こいたごも新しいんでなけりゃかつぎやアがんねえ、其様そんなに世話ア焼かさずにぶっされよ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まくればなお盗賊どろぼうに追い銭の愚を尽し、勝てば飯盛めしもりに祝い酒のあぶくぜにを費す、此癖このくせ止めて止まらぬ春駒はるごま足掻あがき早く、坂道を飛びおりるよりすみやか
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かねてぞ千葉ちばはなたれぬ。汨羅べきら屈原くつげんならざれば、うらみはなにとかこつべき、大川おほかはみづきよからぬひて、永代えいだいよりの汽船きせん乘込のりこみの歸國きこく姿すがた、まさしうたりとものありし。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
山田やまだます/\親密しんみつになるにけて、遠方ゑんぱうから通ふのは不都合ふつがふであるから、ぼくうち寄宿きしゆくしては奈何どうです、と山田やまだつてくれるから、ねがうても無きさいわひと、すぐきふをつて、郷関きやうくわんを出た
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「もう七十四です。このお婆さんより二つ上です。ちいさい時分私がこの人を始終おぶしてね」
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「でも早くお帰りになりまして……たつた今まで坊ちやんをおんぶしてそこらまでお迎ひに出て立つて居りましたんでございますよ。今お寝みになつたところでございます。」
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
愴惶ソウコウ、指ヲ破ッテ詔ヲ書キ、ナンジニ付ス。再四ツツシンデコレニソムクコトアルナカレ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
またある解説者は、すべての隣人を例外なしにプラスマイマスの差別なしに愛せよと教える。
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
彼をうちマカす事は出来なかつたであらう。