“藁草履”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わらぞうり87.3%
わらざうり12.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女の方は二十前後の若い妻らしい人だが、垢染あかじみた手拭てぬぐいかぶり、襦袢肌抜じゅばんはだぬ尻端折しりはしょりという風で、前垂を下げて、藁草履わらぞうり穿いていた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
下人はそこで、腰にさげた聖柄ひじりづか太刀たち鞘走さやばしらないように気をつけながら、藁草履わらぞうりをはいた足を、その梯子の一番下の段へふみかけた。
羅生門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
下人は、そこで腰にさげた聖柄ひぢりづかの太刀が鞘走らないやうに氣をつけながら、藁草履わらざうりをはいた足を、その梯子の一番下ばんしたの段へふみかけた。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「どうしたね勘次かんじうしてれてられてもいゝ心持こゝろもちはすまいね」といつた。藁草履わらざうり穿いた勘次かんじ爪先つまさきなみだがぽつりとちた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)