“意久地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくじ79.4%
いくぢ20.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何よりも寒さに対しては意久地いくじのないEはどんな格好をして座つてゐるだらう。龍子はしきりに、此度はEの体が心配になり出した。
監獄挿話 面会人控所 (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
私達は随分、ロスケは意久地いくじないなぁと思った。銃も剣もとりあげられて、それでニコニコしている。私は何だか不思議に思えた。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
平常つね美登利みどりならば信如しんによ難義なんぎていゆびさして、あれ/\意久地いくぢなしとわらふてわらふてわらいて、ひたいまゝのにくまれぐち
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「おんなじと思ふ男があれば、間違ひです——馬鹿か意久地いくぢなしのことでせう。自分以外のものの爲めに謀叛むほんされたのです。女は謀叛人です。」
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)