“おわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オワ
語句割合
43.9%
15.8%
14.8%
9.1%
2.1%
2.1%
2.1%
1.8%
1.2%
1.2%
0.9%
御座0.6%
0.6%
御在0.3%
0.3%
喫了0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
御詫0.3%
御頒0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はエレディヤに関する彼の質問のおわるのを待って、忘れられぬ印象を残して行ったFの消息を訊ねた。彼も精しい事は知らなかった。
二人のセルヴィヤ人 (新字新仮名) / 辰野隆(著)
かつまたこの代赭色の海を青い海に変えようとするのは所詮しょせん徒労とろうおわるだけである。それよりも代赭色の海のなぎさに美しい貝を発見しよう。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「おお、御身は女性にょしょうにておわするな。何とて斯様かようなる山中へ、女性の身一人にておわせしぞ。まして男の装いしたる有様こそ怪しけれ」
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
然しトルストイは理想を賞翫しょうがんして生涯をおわる理想家で無い、トルストイは一切の執着しゅうちゃく煩悩ぼんのうを軽々にすべける木石人で無い
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
その声いまだおわらざるに、どっと興る歓呼の声は天にとどろき、狂喜の舞は浪を揚げて、船もかえらむずばかりなりし。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
女仙外史一百回は、しん逸田叟いつでんそう呂熊りょゆうあざな文兆ぶんちょうあらわすところ、康熙こうき四十年に意を起して、四十三年秋に至りて業をおわる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
七斤ねえさんは三碗の飯を食いおわって、ふと頭を上げると、胸の中が止め度なくはずんで来た。彼女は烏臼木の葉影を通して、ちびの太っちょの趙七爺ちょうだんなを見付け出したからである。
風波 (新字新仮名) / 魯迅(著)
宮中の美人、皆侵掠され、百余日の後、懐妊する者おおく、いで往きて王にもうし、罪咎ざいきゅうを免れんとねがう。王これを聞きおわりて、心大いに悦ばず、云々。
悪業を以てのゆえに、さらに又諸の悪業を作る。継起けいきしてついおわることなし。昼は則ち日光をおそれ、又人および諸の強鳥をおそる。心しばらくも安らかなることなし。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
どっと倒れる所、孫右衛門得たりと斬つけて耳の上と眼の上へおわせた。ハラハラとして、その様をみていた市蔵、来金道が打込むとき吾を忘れて走出した。
鍵屋の辻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
五十四帖の功をおわったのは、文明十七年の閏三月で、これをばよほど大切にしたものと見え、延徳二年の十月には、わざわざ大工をんでこれを納るべき櫃を造らしめた。
建文帝の左の御趾おんあしには黒子ほくろありたまいしことを思ひでゝ、亮近づきて、御趾おんあしるに、まさしく其のしるし御座おわしたりければ、懐旧の涙とどめあえず、また仰ぎることあたわず、退いてそのよしを申し
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この上は国元へ頼遣たのみやった別途の金の到着するのを、写真を膝に指折るばかり、淀文へも存じながら無沙汰したが、その十日ほどに白魚しらおは椀をおわれて、炙物やきものの端に粒の蚕豆そらまめが載る時となった。
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
ご兄弟様とのおん仲も御むつまじく、四方よりのご人望は富岳よりも御高く、御在おわしますところの御皇子様! いよいよ弥栄いやさかえましまして、やがてはこの御国みくに御礎石おんいしずえとなられ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
誰あろう高貴の御方おんかたこそ、今上きんじょう第一の皇子みこにましまし、文保二年二月二十六日、仏門に帰せられ比叡山に上らせられ、梨本なしのもと門跡とならせられた、尊雲法親王に御在おわされたからであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「君子は世をおわるも」云々は『論語』衛霊公えいれいこう篇に君子を規定する他の四章と相並んでいる独立の章であって、『春秋』の述作と関係があるというごとき痕跡こんせきは全然ない。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
子曰く、しからざるかな、弗ざるかな。君子は世をおわるも名の称せられざるをむ。吾が道行なわれず。われ何を以てか自らを後世にあらわさん、と。すなわち史記に因りて春秋を作る。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
後は芝居の噂やら弟子どもが行状みもちの噂、真に罪なき雑話を下物さかなに酒も過ぎぬほど心よく飲んで、下卑げび体裁さまではあれどとり膳むつまじく飯を喫了おわ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
第二は保食神は、何故に女性におわしませしか。第三は保食神の屍体から、牛馬が化生けしょうしたとは、如何なる意味を有するかの点である。ここにはこの三つを押しくるめて概説する。
九天たかくおわします神は、来る日も来る日も昼寝のみ、まったくの怠慢。私いちど、しのび足、かれの寝所に滑り込んで神の冠、そっとこの大頭おおあたまへ載せてみたことさえございます。
二十世紀旗手 (新字新仮名) / 太宰治(著)
また心き事はべりき、その大臣の娘おわしき、いろかたちめでたく世に双人ならぶひとなかりき、鑑真がんじん和尚の、この人千人の男に逢ひ給ふ相おわすとのたまはせしを
わたしは二年以前の雪のよる勘当かんどう御詫おわびがしたいばかりに、そっとうちしのんで行きました。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ところが、何思わずそういう意味のことを雑文の中に書いておいたら、早速それでは私のところにあるものを御頒おわけしましょうと言って下さった人があった。
語呂の論理 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
婆あ殺し詮議の時に色男と共に法廷へ引き出された古山お酉と云う仲働きの事ですよ、ハイ下女の事ですよ、其のお酉が下女の癖に旨く令嬢に化けおわせたから夫で呆れる
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
おわりては かつ善才ぜんさいを伏せしめ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここにおいて文殊師利もんじゅしり維摩詰ゆいまきつに問う。我ら各自みなみな説きおわれり。仁者きみ、まさに説くべし。何等なにをかこれ菩薩、にゅう不二法門という。時に、維摩、黙然ことばなし。文殊師利嘆じて曰く善哉よきかな善哉。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
江戸家老を欺きおわせて、菊様を世に出そうが為、御舎弟様をき者にしようと云う事は、うに忠心の者が一々国表へ知らせたゆえに、老体なれども此のたび態々わざ/\出て参ったのだ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)