“御方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おんかた55.4%
おかた32.3%
みかた4.6%
オンカタ4.6%
オンコト1.5%
ミカタ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頼春は忽然数年前に、日野資朝すけとも卿の別館の夜の後苑でその御方おんかたの、御姿おんすがた御声おんこえとに接しまつった事を、まざまざと脳裡に映し出した。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
矢張やは歴史れきし名高なだか御方おかただけのことがある。』わたくしこころなかひとりそう感心かんしんしながら、さそわるるままに岩屋いわや奥深おくふかすすりました。
王朝末の歌人は、古今に亘り、敵御方みかたの歌風を咀嚼して居た。其風の早く著しく見えたのは此人で、巧みに古態と今様とを使ひわけてゐる。
さゝなみの大津の宮に人となり、唐土モロコシ學藝ザエイタり深く、カラウタも、此國ではじめて作られたは、大友皇子か、其とも此お方か、と申し傳へられる御方オンカタ
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
侍の唱へる「の下の御方オンコトは」に対して「さればその事。めでたく候」と答へる主公は、自身の精霊の代理である。即、返し祝詞と言はれるものゝ類である。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
諷歌といふのは、御方ミカタだけに通じて、敵には実義のわからぬ表現なのである。