“足掻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あが84.5%
あがき13.1%
あがい1.2%
あしが1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むしろその毒血自体がのたうつてゐる足掻あがきであり、見様によつては狡猾なカラクリであり、女はそれを意識してゐないであらうが
戦争と一人の女 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
いくら、足掻あがきのわるい縁の下でも、あぶないものを持って暗やみを無茶にかき廻されたひには、たまッたものではありませんから
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山「憫然かわいそうに、己も颶風はやてと知って居れば来やアしない、騒いではいかんよ、二里も沖へ出て居るから足掻あがいてもいかんよ、騒いでも仕方がない、まア気をしっかり船につかまって居な」
烏の足掻あしがきの雪の飛沫ひまつから小さな虹が輪になって出滅する。太鼓の音が殷々いんいんとどろく。向う岸の稲荷いなりの物音である。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)