“殷々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんいん85.7%
いん/\7.1%
ゐん/\4.8%
にぎにぎ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それと共に浜辺にいた村民漁夫たちが一時に仰天して、蜘蛛(くも)の子を散らすように走り出しました。つづいて殷々(いんいん)轟々と天地の崩れる音。
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
唯(たゞ)急(いそ)ぎに急(いそ)がれて、こゝに心(こゝろ)なき主從(しうじう)よりも、御機嫌(ごきげん)ようと門(かど)に立(た)つて、一曳(ひとひき)ひけば降(ふ)る雪(ゆき)に、母衣(ほろ)の形(かたち)も早(は)や隱(かく)れて、殷々(いん/\)として沈(しづ)み行(ゆ)く客(きやく)を見送(みおく)る宿(やど)のものが、却(かへ)つて心細(こゝろぼそ)い限(かぎ)りであつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
見送(みおく)ると小(ちい)さくなつて、一坐(ざ)の大山(おほやま)の背後(うしろ)へかくれたと思(おも)ふと、油旱(あぶらでり)の焼(や)けるやうな空(そら)に、其(そ)の山(やま)の巓(いたゞき)から、すく/\と雲(くも)が出(で)た、瀧(たき)の音(おと)も静(しづ)まるばかり殷々(ゐん/\)として雷(らい)の響(ひゞき)。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
大空は名残(なごり)なく晴れて朝日麗(うらら)かに輝き、光る物には反射を与え、色あるものには光を添えて雑踏の光景をさらに殷々(にぎにぎ)しくしていた。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)