“客”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きゃく41.7%
きやく40.4%
かく12.8%
ひと1.3%
まらうど1.3%
キヤク1.3%
アンチテーゼ0.6%
まろうど0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまどき、めずらしいきゃくである。こんな冬の季節きせつに、しかもこんなへんぴな土地に、たび商人しょうにんだってめったにきたことはないのだ。
宗助そうすけにも御米およねにもおもけないほどたまきやくなので、二人ふたりともなにようがあつての訪問はうもんだらうとすゐしたが、はたして小六ころくくわんするけんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
荘子そうじ』に「名はじつひんなり」とあるごとく、じつしゅにしてかくである。言葉も同じく考えのひん、思想のかくなりといいうると思う。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
と呼ぶおんなの声に、浪子はぱっちり目を開きつ。入り来るひとを見るより喜色はたちまち眉間びかんに上りぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
いこひ! 一度は、まらうどにならう。いつも、貧しいかてのみで空腹を充たすまい。いつも、すべてのものに敵意をもつのは止さう。一度は、すべてのものを起るがままにさせて置いて、それを見てゐよう。
第一に、近世「キヤク」なる語が濫用せられて、其訓なるまれびとの内容をさへ、極めてありふれたものに變化させて來たことを思はねばならぬ。
僕の心の中には常にテーゼアンチテーゼとがある。一つの聲がさうだと云ふともう一つの聲がさうぢやあるまいと云ふ。
三太郎の日記 第二 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
まろうど神社も、朝座屋あさざのやも、一路廻廊に添って、独立した屋根屋根をもち、西廻廊の建物と、中央の本社と、その拝殿に向かいあって海中に突出している舞殿ぶでん楽房がくぼうなどを綜合して
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)