“商人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あきんど61.9%
あきゅうど12.4%
あきうど9.0%
しょうにん8.0%
あきびと5.4%
しやうにん1.3%
あきひと0.7%
アキビト0.3%
あきなひにん0.3%
しようにん0.3%
メシチャニン0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いかに商人あきんどでも半金の掛合いはむごいな。しかし殿様がなんと仰しゃろうも知れない。思召しをうかがって来るからしばらく待て」
半七捕物帳:27 化け銀杏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
人だかりのまん中に立った商人あきゅうど。彼は呉服ごふくものをひろげた中に立ち、一本の帯をふりながら、熱心に人だかりに呼びかけている。
浅草公園:或シナリオ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そのなかには恥を忍んで、のぼり下だりの旅人や、出船入船の商人あきうどを相手に、色をあきなうもあると聞く。妹ももしや其のような…。
平家蟹 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いまどき、めずらしいきゃくである。こんな冬の季節きせつに、しかもこんなへんぴな土地に、たび商人しょうにんだってめったにきたことはないのだ。
世のありさま、三四年このかた金融の逼迫ひつぱくより、種々さま/″\の転変を見しが、別して其日かせぎの商人あきびとの上には軽からぬ不幸を生ぜしも多かり。
鬼心非鬼心:(実聞) (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
何故なぜかならば爲替かはせ見通みとほしのごときことは、多數たすう商人しやうにん多數たすう經濟界けいざいかいひとには理解りかい仕惡しにく問題もんだいであり内國市場ないこくしぢやう状況じやうきやうばかりでこれ判斷はんだん出來できぬ。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
二人はかじきに雪をこぎつゝ(雪にあゆむを里言にこぐといふ)たがひこゑをかけてたすけあひからうじてたふげこえけるに、商人あきひと農夫のうふにいふやう、今日の晴天に柏崎かしはざきまでは何ともおもはざりしゆゑ弁当べんたうをもたず
ビ→ム(「びて」がヨムデ、「商人アキビト」がアキムド)、リ→促音(「因りて」がヨテ、「欲りす」がホス、「有りし」がアシ。促音は記号がない故、書きあらわされていない)
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
赤と淺黄の布で頭髮を卷いて砂山の下の國道を見下して、あつちの町とこつちの町の商人あきなひにんを呼び止めるのさ、客引きだあ、砂山のびゆびゆ風吹く中で客引きだあ、われのお母は色白ぢやらうが
(旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
いちといつても、いま市場いちばではなく、商人しようにんみせつらねてゐる町通まちどほりで、そこには、いま街路樹がいろじゆたものをゑたのです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
モスクワには商人メシチャニンか、小ブルジョアしかいません!