“似”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
91.9%
ごと1.4%
にか1.4%
1.0%
にせ0.5%
あへ0.5%
0.5%
しめ0.5%
にた0.5%
にて0.5%
にや0.5%
もっ0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さいわい、わたしたちは、みんなよくかお人間にんげんているばかりでなく、どうからうえ人間にんげんそのままなのであるから——さかな獣物けもの世界せかいでさえ
赤いろうそくと人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「金釵換尽長安酒。儘許夫君酔似泥。」〔金釵換ヘ尽ス長安ノ酒ニ/儘ク許ス夫君ノ酔ヒテ泥ノごとキヲ〕の如き詩句に言尽されている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかしそれがまた後年になってある点までにかよった境界に身を置いて共に明治大正の文壇の一人者として立つようになったことも興味あることである。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
そのあやまてる所以ゆゑは、この二柱の神の容姿かたちいと能くれり。かれここを以ちて過てるなり。
付込にせ役人と相成三吉小猿を目明めあかしとなし私儀は御役人のていにて夫婦を召捕めしとり金子三十七兩を出させ其場を見遁みのがし申候其後十二月初旬はじめ手下てしたの者を原澤村の名主方迄つかはし樣子やうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さる盛りの短かきものなれば、暫時しばしあへよとこの名はおはせけん、名づけ親ぞ知らまほしき。
あきあはせ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
紅蓮こうれん白蓮はくれんかぐわしきにかず
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
俊の病は今これをつまびらかにすることが出来ぬが、此冬やまひおこつた初に、俊は自ら起つべからざるを知つて、辞世の詩歌を草し、これを渋江抽斎の妻五百いほしめした。五百は歌を詠じて慰藉した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
辨慶の書は、双鉤填墨さうこうてんぼくのものゝごとし。源空の書は東都屋代輪池蔵する選択集せんぢやくしふの筆跡ににたるがごとし。敦盛の像及甲冑古色可掬。大小二笛高麗笛古色なり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
今年五十二三歳であるが、重明とはにてもつかない、でっぷり肥った赤ら顔の、前額まえびたいが少し禿げ上って、見るから好色そうな男だった。
先方むこうでは私が叔母の家の者であり、学校の先生ということで遇うたびに礼をして行き過ぎるのでございます、田舎の娘ににやわない色の白い、眼のはっきりとした女で
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ぬれかつらの如く、ゆたかにたくましき黒髪、アラビヤ馬にもって、精悍せいかんにはり切った五体、蛇の腹の様につややかに、青白き皮膚の色、この肉体を以て、私は幾人の男子を征服して来たか。
火星の運河 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ねこ、(中略)人家ジンカチヒサキケモノヒトトコロナリ。温柔ヲンジウニシテヤスク、マタネズミトラフレバフ。シカレドモ竊盗セツタウセイアリ。カタチトラ二尺ニシヤクラズ。(下略げりやく
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)