“似非”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えせ96.8%
プスウド3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、それはいずれまた聴くとして」とあわてて検事は、似非えせ史家法水の長広舌ちょうこうぜつを遮ったが、依然半信半疑のていで相手をみつめている。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それを金助の説として聞かないで、その当時の似非えせ文化者流の言葉として聞いて神尾が、冷笑悪罵となったのを、金公少々ムキになって
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
セント・ヘレナで死んだ似非プスウドナポレオンのそれではなく、一八三〇年に加奈陀で死んだ真正ヴェールスナポレオンのそれなのであろう。
フランス伯N・B (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
とあって、ナポレオンはセント・ヘレナで似非プスウドナポレオンが死んでから九年後、ジャック・カルチイエが開拓した仏領加奈陀の一邑で、悠々六十一歳の天寿を全うしたことになっている。
フランス伯N・B (新字新仮名) / 久生十蘭(著)