“作”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
36.8%
つく29.1%
さく14.5%
こしら2.6%
おこ2.3%
つくり2.0%
づく1.4%
もの1.4%
こし1.1%
0.9%
こさ0.9%
0.9%
つくっ0.6%
なす0.6%
つくる0.6%
づくり0.6%
なさ0.3%
やっ0.3%
0.3%
かけ0.3%
0.3%
0.3%
せんがいさく0.3%
つくら0.3%
なし0.3%
0.3%
アジ0.3%
0.3%
ナル0.3%
ヨミ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
からだて頂をし、もって万一に報ずるを思わず、かえって胸臆きょうおくほしいままにし、ほしいままに威福をす。死すべきの罪、髪をきて数えがたし。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それとともに、人麿ひとまろうただとつたへられてゐないもので、ひとのためにかはつてつくつた、このひとうた非常ひじようにたくさんあるようにおもひます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
そして二まい大畫たいぐわ今日けふ所謂いはゆ大作たいさく)がならべてかゝげてあるまへもつと見物人けんぶつにんたかつてる二まい大畫たいぐわはずとも志村しむらさく自分じぶんさく
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
桃輔が先へ、チリンチリン鈴の鳴るくぐりをくぐって、ガッシリしたこしらえの、天井の高い古風な台所のほうから案内を乞うた。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
思慮分別の意識からさうなるのでは無く、自然的な極めて力強い餘儀ないやうな感情に壓せられて勇氣の振ひおこる餘地が無いのである。
水害雑録 (旧字旧仮名) / 伊藤左千夫(著)
御ゆるし候へ、じだらくに居れば涼しく侍ると申しければ、翁曰、これこそ発句なれとて、今の句につくりて入集せさせ給ひけり。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
鉢植はちうえのつるばらがはやると見えて至るところの花屋の店に出ている。それが、どれもこれも申し合わせたようにいわゆる「懸崖けんがいづくり」に仕立てたものばかりである。
錯覚数題 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
彼女の研究は、古楽こがくに、洋楽に、学問の方もますます深まっているようだった。何か素晴しいものを与えて、彼女の沈みきった心のきたてなければならない——
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
其處そこその翌日あくるひ愈〻いよ/\怠惰屋なまけや弟子入でしいりと、親父おやぢ息子むすこ衣裝みなりこしらへあたま奇麗きれいかつてやつて、ラクダルの莊園しやうゑんへとかけてつた。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
唐の王建の牡丹の詩に云ふ、可零落ズヰ、収シテと。工なりと雖も格卑し。東坡その意を用ひて云ふ、未スニ泥沙牛酥ギウソ落蕊と。
「無論うさ、夫婦といふものは、喧嘩をしながら子供をこさへて行くといふに過ぎんものなんだ。」
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ホテルの料理人でも西洋料理屋の料理人でも家庭料理風な上等の料理を作る技倆うでのある人物はないとも限りません。客が注文したら随分くる者もあるでしょう。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
授業料と云う名をつくって、生徒一人から毎月きん二分にぶずつ取立て、その生徒には塾中の先進生が教えることにしました。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「然し、好う悔悟をなすつた。間が容さんでも、又僕が容さんでも、貴方はその悔悟につて自ら容されたんじや」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しやく釈につくるの外、たくを沢、驛をえきつくるぞくなり、しかれども巻中えきたくの字多し。しばらくぞくしたがうて駅沢に作り、以梓繁しはんはぶく。省字せうじは皆古法こほふしたがふ。
旅から帰ってからの鶴さんに、始終こってりづくり顔容かおかたちを見せることを怠らずにいたお島の鏡台には、何の考慮もなしに自暴やけに費さるる化粧品のびんが、不断に取出されてあった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
何も親戚のお有りあそばす事をお隠しになるには当らんぢや御座いませんか。あの方は時々さう云ふ水臭い事を一体なさるので御座いますよ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「イヤ僕こそはなはだお恥しい話だがこれで矢張りやったものだ、そして何かの雑誌に二ツ三ツ載せたことがあるんだ! ハッハッハッハッハッ」
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
鼓瑟ことのてしばしとだえ鏗爾こうじとしてしつさしおきてち、対えて曰く、三子者さんししゃよきに異なり。子曰く、何ぞいたまん、またおのおのその志をいうなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
昔より久受くずと呼来たれども、此記の例、若し久受くずならんには「国」の字は書くまじきを、ここにも軽島宮の段にも、又他の古書にも、皆「国」の字をかけるを思ふに、上代には「久爾須くにす」といひけんを
国栖の名義 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
一丁ばかりた。又橋がある。一尺に足らない古板ふるいたを造なく渡した上を、三四郎は大またあるいた。女もつゞいて通つた。待ち合せた三四郎のには、女の足がつねの大地を踏むと同じ様に軽く見えた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
蜥蜴類は長尾驢カンガルーのごとく、尾と後の二脚のみでね歩き、い行くもの少なからず、ってスプールスが南米で見た古土人の彫画ほりえに、四脚の蜥蜴イグアナを二脚にたもあった由。
蓬平作ほうへいさく墨蘭図ぼくらんづ一幀いつたう司馬江漢作しばかうかんさく秋果図しうくわづ一幀、仙厓せんがいさく鐘鬼図しようきづ一幀、愛石あいせき柳陰呼渡図りういんことづ一幀、巣兆さうてう樗良ちよら蜀山しよくさん素檗そばく乙二等おつじらの自詠を書せるもの各一幀、高泉かうせん慧林ゑりん天祐等てんいうらの書各一幀
わが家の古玩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
第一番にわた諫皷かんこは二番にわたしけるが或時あるとき祭禮さいれい彼猿かのさるの出しつくらふひまに先へぬけたり此時よりして鳥の出し一番にわたるとの嚴命げんめいにてながく一番とはなりにけり是天下太平のこうなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
昔風むかしふうもんはひると桑園くはゞたけあひだ野路のみちのやうにして玄關げんくわんたつする。いへわづか四間よま以前いぜんいへこはして其古材そのふるざいたてたものらしくいへかたちなしるだけで、風趣ふうちなにいのです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「雑ものをっていると、硝石を食ってしようがねえな。また少し土を採って来て置こうか」
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「証拠にゃならねえが……俺達が味方にならねえと諦らめて、ほかの処へ同志をアジりに行ったものと思えば、そうも見えるだろう」
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
坐シテ道ヲ論ズコレヲ三公ト言イ、ッテ之ヲ行ウヲ士大夫シタイフウ——と古人が申したのもその理ではございますまいか
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老杜ろうと登高とうこう七律しちりつにも万里悲秋常ナル百年多病独登万里ばんり悲秋ひしゅう 常に客とる、百年の多病 独りだいに登る〕の句あり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「此題詞ハシツクリのこゝろは、契沖も云るごとく、中皇女のおほせによりて間人連老がヨミてたてまつれるなるべし。されど意はなほ皇女の御意を承りて、天皇に聞えあげたるなるべし」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)