“舎”のいろいろな読み方と例文
旧字:舍
読み方割合
やど19.7%
や16.7%
す12.1%
しゃ9.1%
お7.6%
よ6.1%
へや3.0%
こや3.0%
いえ3.0%
いへ3.0%
とな3.0%
ゆる3.0%
うち1.5%
おい1.5%
おき1.5%
さしお1.5%
しや1.5%
シアトル1.5%
ス1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
曾能子刀自の言(こと)に従へば、奈古屋に舎(やど)つた此夜、妓を畏れて遁れ避けたものは、渋江抽斎、山田椿町(ちんてい)、須川隆白の三人であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
が、実際に文庫の編輯に与(あず)かっていたのは楽屋(がくや)小説の「紅子戯語(こうしけご)」に現れる眉山(びざん)、漣(さざなみ)、思案、紅葉、月(つき)の舎(や)円(まどか)、香夢楼緑(かむろみどり)、及び春亭九華(しゅんていきゅうか)の八名であった。
吾人(われら)皆望を君に属せり、而して君は吾人を舎(す)てゝ去れり。予は文壇に於て最も多く君に攻撃せられたり、私交に於て最も多く君に親しまれたり。
北村透谷君 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
城外の野に、軍幕(テント)をつらねて、朝夕、ひょうひょうの寒風にはためかれている一舎(しゃ)の内に、宋江(そうこう)は今日しも、深い思案に沈んでいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また曰く、「人の為す能(あた)わざる所を為し、人の言う能わざる所を言うは、余を舎(お)きてその人無きなり。これを舎(お)きて余が事無きなり」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「何だな、吝臭(けちくさ)え。途中で舎(よ)すようなら始めっから出ねえがいい。お前この節はいやに緊(しま)り家(や)になったな。」と貶(けな)されると
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
その時はちょうど解脱(げだつ)仏母の小堂の横の石段に上って居りました。それからセラ大寺の大本堂の前を通って自分の舎(へや)に着きました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
なかなか由緒(ゆいしょ)のある寺で委(くわ)しい事はここで申す必要はありませんから略しますがそこにある坊さんの舎(こや)について宿りました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そこには紅女や老婆が門口を塞(ふさ)ぐように集まっていた。成の細君もその舎(いえ)へ入っていった。そこには密室があって簾(すだれ)を垂れ、簾の外に香几(こうづくえ)がかまえてあった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
庚午(かのえうま)、皇子大津を訳語田(をさだ)の舎(いへ)に賜死(みまか)らしむ。時に年廿四。妃皇女山辺(みめひめみこやまべ)、髪(みくし)を被(くだ)し徒跣(すあし)にして、奔赴(はしりゆ)きて殉(ともにし)ぬ。見る者(ひと)皆歔欷(なげ)く。皇子大津は天渟中原瀛真人(あまのぬなかはらおきのまひと)天皇(天武天皇)の第三子(みこ)なり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
再(ふたゝび)荊棘(けいきよく)の条(えだ)を取(とり)香花(かうくわ)神前(しんぜん)に挿(さしはさみ)供(くうず)。次に集(あつま)る各童(わらべども)手に木刀を執(とり)途(みち)に隊閙(たいだうし)、凡(すべて)有婚(こんれいして)无子(こなき)の婦(をんな)木刀を将(もつ)て遍身(へんしん)打之(これをうち)口に荷花蘭蜜(こばらみ)と舎(とな)ふ。
王問うてその鐘に血を塗るため殺されに之(ゆ)くを知り、これを舎(ゆる)せ、われその罪なくして慄(おのの)きながら死地に就くに忍びずと言う。
その人の舎(うち)に泊り込んで、私は此寺(ここ)に仮入学をしたいがどういう手続にすればよいかと尋ねますと、いろいろ教えてくれました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
○そも/\我国の垂氷(つらゝ)をいはんに、他(た)は姑(しばら)く舎(おい)てまづ我(わ)が家(いへ)の氷柱(つらゝ)をいはん。
又紺(こん)の弁慶縞(べんけいじま)は高柳郷(たかやなぎごう)にかぎれり。右いづれも魚沼(うをぬま)一郡(ぐん)の村々也。此余(よ)ちゞみを出(いだ)す所二三ヶ村あれど、専(もつは)らにせざればしばらく舎(おき)てしるさず。縮は右村里の婦女(ふぢよ)らが雪中に籠(こも)り居(を)る間(あひだ)の手業(てわざ)也。
鼓瑟(ことのて)希(しばし)とだえ鏗爾(こうじ)として瑟(しつ)を舎(さしお)きて作(た)ち、対えて曰く、三子者(さんししゃ)の撰(よき)に異なり。子曰く、何ぞ傷(いた)まん、亦(また)各(おのおの)その志をいうなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
そが中に舎(しや)を築きて居れるは膠州の黄生とて、終日(ひねもす)書(ふみ)読みくらしたる。ある日のことなりき。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
双輪船は夜に舎(シアトル)港を出航して、轟々たる音とともにはるかな太平洋に向かった。天のかなたは雲がとざし、すべてが広く果てしなく、帆柱の上を吹く風にはおのずから清涼の気がある。
西航日録 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「爾(ナンジ)ノ知ラザル所ハ、人ソレ諸(コレ)ヲ舎(ス)テンヤ」である。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)