“書”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
36.9%
ふみ11.9%
ほん11.0%
がき7.8%
しよ7.2%
かき6.5%
しょ5.6%
かい2.7%
1.6%
1.6%
かか1.1%
かく0.9%
しる0.9%
0.9%
もの0.4%
かゝ0.4%
0.4%
かこ0.2%
0.2%
きゃ0.2%
0.2%
0.2%
なか0.2%
0.2%
ぶみ0.2%
ガキ0.2%
フミ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はなわったとき、子供こどもらは、そのしてから、これをふくろなかれて、そのうえに「アネモネ」といて、しまっておきました。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
われ、その死者とは何人ぞ、此ふみは何人の手より出でしぞと問ふに、マリア、そは御身の祕密なるものをとて、起ちて一間を出でぬ。
いくさだけは一命仕事、いのちをほうりだして、してみること以外には、ひとのはなしや、もののほんからも楽に学ぶことはできません」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くだんの(神妙候)は、濃い墨で、立派に書いてござりますそうなが、(藤原何某なにがし、)と名がきの下へ、押しました判というのが、これが大変。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とその家庭かてい苦痛くつう白状はくじやうし、ついにこのしよ主人公しゆじんこうのち殺人さつじん罪人ざいにんなるカ……イ……をともなひてその僑居けうきよかへるにいた一節いつせつきはめて面白おもしろし。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
一冊の系図書けいずがきと、一枚のかきつけとが出て来て、その書きつけで初代というお前の名も、その時丁度ちょうどお前が三つであったことも分ったのだよ。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
なぜかなら、にわかなしょの到来で、江戸守備の任にある尾州藩の当主が京都をさして木曾路を通過することを知ったからで。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
此方から短銃ぴすとると言た時に直様すぐさまはい其短銃ぴすとる云々しか/″\と答えたのが益々彼れの手管てくだですわ、つまり彼れは丁度計略の裏をかいて居るのです
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
兄弟きょうでえ、あれを聞いたか? うん、確かにあの男は何もかもみんな知ってたんだぞ。奴のつらを見ろ。ちゃんとあそこにえてあるぜ。」
おや、おや、その代り、いやなトきが附いて居る。その代り『伉儷かうれい得難かるべし、縁談すべて望なし、つゝしむべし、愼しむべし』
かかれているが、私はそれを多少仏体に似た岩を偶然発見したものと見做みなして、どうも此岩を古く見た人がある為に伝説が生じたとは信じ兼ねるのである。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
一 小説はいかにして作るものなるやどういふ風にしてかくものなりやと問はるる人しばしばあり。これほど答へにくき問はなし。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
汝がこの言を心にゑがきて(たとひしるさざるも)こゝより携へ歸るにあり、かくするは巡禮が棕櫚にて卷ける杖を持つとそのことわり相同じ。 —七八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
……それも殿方とのがたのだと、なんですけれど、やさしい御婦人ごふじんのおでしたからひろひました。もつとも、あの、にせて殿方とのがたのてのやうにいてはありますけれど、それ一目ひとめればわかりますわ。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ややありて浪子は太息といきとともに、わなわなとふるう手をさしのべて、枕の下より一通の封ぜしものを取りいだ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
笠の裏にかゝんとせしが茶店の亭主仔細らしき顏して二人が姿を見上げ見下みおろし小首かたぶけ痛はしやいかなる雲の上人のなど云出ん樣子なればチヤクと其笠に姿を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
海水をして引上げしに、矛の末より滴る塩積りて淤能碁呂オノコロ島となりしとの記事あり。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
左りの手にてかこう筈なし余は最早もはや我が心をおさゆあたわず、我が言葉をも吐くあたわず、身体に満々みち/\たる驚きに、余は其外の事を思う能わず、あたかも物に襲われし人の如く一せい高く叫びしまゝ
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
せっかくあて参りました御願書に、今朝から散々お願えしても、他所村よそむらの百姓衆は愚か、同じ真壁の同じ元村、同じ新田の衆
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
縁切状をきゃえてくれるから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今の著作家達は大抵まづい。たま/\上手な人も無い事はないが、そんなのは得て書いてゐる事柄がまづい。とりわけ万年筆で書くやうになつてから、文字に感じが出なくなつた。
喜「はア、そんじゃアおめえ何処どこの国の者で、名アなんちゅうのか其処そこけて見なせえ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あるの、あのなかにも。あいだは、昼行燈ひるあんどんでも、昼間の月でも、かまやせん。たとえば、この蓼にしても馬さえ喰わぬが、土壌どじょうの恩と、陽の恩には、ちゃんと報じておる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
哀れ金なくて解脱のみを見ず
鶴彬全川柳 (新字旧仮名) / 鶴彬(著)
ぶみの七、八枚はすべて鬼六が配下にさぐらせてあつめた千早、金剛の貯水池の図や埋樋うめどよ(隠し水の水路)の資料であった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ナルホド、ソレモ一理窟ヒトリクツ。」日本ニッポン古来コライノコノ日常語ニチジョウゴガ、スベテヲカタリツクシテイル。首尾シュビ一貫イッカン秩序整然チツジョセイゼン。ケサノコノハシガキモマタ、純粋ジュンスイ主観的シュカンテキ表白ヒョウハクニアラザルコトハ、皆様ミナサマ承知ショウチ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
春にあけて まづ看るフミも、天地の始の時と 読みいづるかな○
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)