“伴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
55.2%
とも16.9%
ともな15.0%
つれ5.2%
ともの1.7%
1.6%
づれ1.3%
トモ1.1%
ばん0.6%
ともなは0.3%
ともなひ0.3%
はん0.2%
つら0.1%
もこ0.1%
トモナ0.1%
バン0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妻と小さな子供をれている私には、横浜を出るとき親しい友達は桟橋に残ってしまったが、それでも旅らしい気分になれなかった。
蒙古の豪族とも思われる五人のともを連れた老人は、卵型をした美貌を持った妙齢の支那美人を側へ引き寄せ仲よく菓子を食べている。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
とその家庭かてい苦痛くつう白状はくじやうし、ついにこのしよ主人公しゆじんこうのち殺人さつじん罪人ざいにんなるカ……イ……をともなひてその僑居けうきよかへるにいた一節いつせつきはめて面白おもしろし。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
つれなる書生のしたり顔「左様さうサ、陸海軍御用商人、九州炭山株式会社の取締、俄大尽にはかだいじん出来星できぼし紳商山木剛造殿の御宅は此方こなたで御座いサ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
とものうて、京都のお養父上ちちうえにお目にかかり、かたがた青蓮院の師の君にもおとりなしを願うて、ひとまず弟の身を、家に帰してくれい
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こういう店ではね」と彼は云った、「男と女の二人れの客には、気をきかせて給仕をしないものらしいよ、聞いたことだけれどね」
枡落し (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
彼は女の来ないのがまちどおしかった。彼はももじりになって入口の方を見ていた。二人づれの客があったが女の姿は見えなかった。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
トモ」「思ひ」などの「も」には「母」を用い、「モモ」「イモ」「カモ」「シモ」などの「も」には「毛」を用いる
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
中村、藤沢両君の話にると、十七日に、主治医のばん鎌吉さんが、赤彦君の黄疸わうだんの一時的のものでないことの暗指あんじを与へたさうである。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
嗟乎あゝをしむべし、かゝる美人びじんこの辺鄙へんひうまれ、昏庸頑夫こんようぐわんふの妻となり、巧妻こうさいつね拙夫せつふともなはれてねふり、荊棘けいきよくともくさらん事あはれむたえたり。
とげたりと不題こゝにまた忠兵衞はおみつ親子お金和吉をともなひて奉行所を下り主人方の親類呉服町の何某屋へ至り今番所の歸りにて箇樣々々かやう/\の始末なれば是なる三個みたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「それは嘘だが、喧嘩があつたんですよ、——女と女の大鞘當さやあて、名古屋のお三に不破ふはのおはん
なんならこの足で直ぐ醫者へつらつて行つて、見て貰つて來ようぢやないかと、私は氣を引き立てるやうにさう言つたが、それよりも早くうちへ歸つて横になりたい、醫者へ行かなければならないやうなら
金魚 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
棹取りに はやけむ人し わがもこ。 (歌謠番號五一)
タマタマ トモナフ児童
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幾多の祖先精霊シヤウリヤウをとまどひさせた明治の御代のバン大納言殿は、見飽きる程見て来た。せめて、心の世界だけでなりと、知らぬ間のとてつもない出世に、苔の下の長夜チヤウヤ熟睡ウマイを驚したくないものである。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)