“美人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びじん64.3%
たおやめ10.0%
さん1.4%
びじ1.4%
をとめ1.4%
シヤン1.4%
いいおんな1.4%
いいひと1.4%
いゝ1.4%
いゝおんな1.4%
うまびと1.4%
おとめご1.4%
かほよびと1.4%
たぼ1.4%
たをはめ1.4%
たをやめ1.4%
べっぴん1.4%
オトメ1.4%
シャン1.4%
ビジン1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よねさんにまけない美人びじんをとつて、若主人わかしゆじんは、祇園ぎをん藝妓げいしやをひかして女房にようばうにしてたさうでありますが、それもくなりました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そして、その人、その時、はた明を待つまでもない、この美人たおやめの手、一たび我に触れなば、立処たちどころにその唄を聞き得るであろうと思った。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
慌てて抱き止めようとする西村さんを突き飛ばすと、踊りを止めてボンヤリ突立っているハイカラ美人さんに、ヨロヨロとよろめきかかった。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
で、禿はその通の病人だから、今ではあの女がひとりで腕をふるつて益す盛につてゐる。これすなはち『美人びじクリイム』の名ある所以ゆゑんさ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かれ天の下治らしめさむとせしほどに、平群へぐりの臣がおや、名は志毘しびの臣、歌垣うたがきに立ちて、その袁祁をけの命のよばはむとする美人をとめの手を取りつ。
「うむ、ゐるゐる。——素適な美人シヤンぢやないか……」頷き返しながら、私はその女の方を思はず惹きつけられるやうに見詰めた。
ハルピンの一夜 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
ええどうでえ美人いいおんなじゃねえか。どうもこいつアたまらねえな。ああやって薙刀をトンと突き縁に立った様子と来たらとても下等の女じゃねえ。正にお大名の姫君様よ。吉原にだってありゃアしねえ。
善悪両面鼠小僧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ええ、何もそんな事虚言うそいわないわ。それに仲々美人いいひとよ」
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)
△「馬鹿美人いゝに極ってらア」
甚「もう居やアしめえ、大丈夫でえじょうぶだ、美人いゝおんななら殺すだろうが、おめえのような爺さんを殺す気遣いはねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
このゑみの底におそろしき未來の苦惱の濳めるを見て、あはれ此美人うまびと目前に死せよ、さらば世間もこれが爲めに泣くことなか/\に少かるべく、美人も世を恨むことおのづから淺からんとおもひぬ。
さて谷本博士は、『古事記』に、品地別命ほむじわけみこと肥長比売ひながひめと婚し、ひそかに伺えば、その美人おとめごおろちなり、すなわちかしこみてげたもう。
女君は一一七国のとなりまでも聞え給ふ美人かほよびとなるが、一一八此の君によりてぞ家所領しよりやうをもくし給ひぬれとかたる。
当座の花だ、むずかしい事はない、安泊やすどまりへでも引摺込ひきずりこんで、裂くことは出来ないが、美人たぼ身体からだを半分ずつよ、丶丶丶の令息むすこと、丶丶の親類とで慰むのだ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
玉藻かつぎて美人たをはめ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
これに、よれ/\としぼつた、美人たをやめ眞白ましろゆびが、むねおさへて、ぶる/\とふるへたのである。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
花のような美人べっぴんッて云うべ。んだら、これ美人べっぴんのような花だべ。美人の花ば見て暮すウさ。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
然れども、更に大后と為ん美人オトメを、求め給う時に、大久米命の申さく、茲に神の御子なりと申す媛女オトメあり。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
全体に美人シャンという程でもなく不美人ウンシャンという程でもない。只平凡な可愛い顔である。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
芙蓉フヨウカズ美人ビジンヨソホ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)