“身体”のいろいろな読み方と例文
旧字:身體
読み方割合
からだ96.6%
しんたい1.9%
みうち0.5%
なり0.2%
カラダ0.2%
かあだ0.1%
がら0.1%
ずうたい0.1%
むくろ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さあ、早く行つて、かみそりを買つておいで! 身体からだの毛をそるんだ。そしたら、立派なおヒゲが、もつともつと目に立つから。」
風邪をひいたお猫さん (新字旧仮名) / 村山籌子(著)
其結果から論じたら、わたくしは処世の経験に乏しい彼のおんなを欺き、其身体しんたいのみならず其の真情をももてあそんだ事になるであろう。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
鷲郎に助けられて、黄金丸は漸く棲居へ帰りしかど、これより身体みうち痛みて堪えがたく。加之しかのみならず右の前足ほねくじけて、物の用にも立ち兼ぬれば、口惜くやしきこと限りなく。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
「いえもう、身体なりばかり大きゅうございまして、から、役に立ちません」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分ノ身体カラダヲ可愛ガルヨウニ。今アナタイソガシイデショウネ。大工ダイク壁屋カベヤ沢山タクサンノ仕事デ。デスカラ身体ヲ大事ニスルヨウニクレグレモ願イマス。
八「はせな、身体かあだすびれてあうけねい、す事が出来ぜきねい、ホリャ困っさな、女中衆ぞつうす/\」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あまり南下して、身体がらの小さい女蟹ばかり多くなったので、場所を北の方へ移動することになった。それで皆は残業をさせられて、少し早目に(久し振りに!)仕事が終った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
物乞ものごいをするために急に三味線をき初めたものと見えて、年は十五、六にもなるらしい大きな身体ずうたいをしながら
伝通院 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今、われ汝の人とりをみるに、身体むくろ長大たかく容貌かほ端正きらきらし、力能くかなへぐ、猛きこと雷電いかづちの如く、向ふ所かたきなく、攻むる所必ず勝つ。即ち知る、形は則ち我が子にて、実は即ち神人かみなり。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)