“精霊”のいろいろな読み方と例文
旧字:精靈
読み方割合
しょうりょう44.7%
せいれい10.6%
すだま8.5%
いきすだま4.3%
しやうりやう4.3%
シヤウリヤウ4.3%
フエアリイ2.1%
しやうれい2.1%
しょうれい2.1%
しょうろ2.1%
しょろ2.1%
しようれう2.1%
せうりやう2.1%
ばけもの2.1%
もののけ2.1%
コダマ2.1%
スダマ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秋の野になくてかなわぬすすきと女郎花おみなえしは、うらぼんのお精霊しょうりょうに捧げられるために生れて来たように、涙もろくひょろりと立っている。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
僕はその時はっと思いついた。ああまちは眠っている。だが狂酔と苦患くげんとは目を覚ましている。憎悪、精霊せいれい、熱血、生命、みんな目を覚ましている。
満堂の異形の群集は、あからひくあけぼのの光に追われし精霊すだまのごとく、騒然どやどやと先を争って、廻転扉の隙間からかき消すごとく姿は消えて跡白浪あとしらなみ
焔は忽ちさかりなり、とみれば、また、かつがつうちしめて滅し去る、怪みて人に問へば、これおの/\わが家の悲しき精霊しやうりやうの今宵ふたたび冥々の途に就くをいた
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
さて、招祭ヲギマツりの対象が神であれ精霊シヤウリヤウであれ、依代の役目には変りがないとすれば、此間には何か前代人の遺した工夫の跡がある筈である。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そして悪い精霊フエアリイの一群が其宝を守つてゐる。けれ共何時か一度、其宝はオービユルンの一家に見出されて其物になる筈になつてゐる。
精霊しやうれいの日本の秋の啜泣すゝりなきひ取る如し、泣く如し。
緑の種子 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「ええ、ですから、兄のお精霊しょうれいになって……」
生霊 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「流れついたお精霊しょうろさまの茄子なすびみてえな面をしやあがって、いってえどこから迷いこんで来やがったんだ、どこのもんだ」
風流太平記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「お精霊しょろさまンときブラ下げる盆提灯があるだろう」
円太郎馬車 (新字新仮名) / 正岡容(著)
精霊しようれうさまのおたなかざりもこしらへくれねば御燈明おとうめう一つで御先祖様へおびをまをしてゐるもが仕業だとお思ひなさる、お前が阿房あほうを尽してお力づらめに釣られたから起つた事
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
精霊せうりやうの醒めゆく時なり
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
何処どこ唐草からくさ精霊ばけものかといやになったる心には悪口もうかきたるに、今は何を着すべしとも思いいだせず工夫錬り練り刀をぎぬ。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ある者は誰か人に助けられたのだとも言うし、またある者は何か精霊もののけが運び入れたのだと言った。
常世神に圧へ鎮められる精霊は、多くは、野の精霊スダマ・山の精霊コダマであつた。其代表者として山の精霊が考へられ、後に、山の神と称せられた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
常世神に圧へ鎮められる精霊は、多くは、野の精霊スダマ・山の精霊コダマであつた。其代表者として山の精霊が考へられ、後に、山の神と称せられた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)