“が”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
25.7%
15.9%
9.6%
5.7%
4.2%
3.7%
3.7%
2.9%
2.6%
2.1%
2.1%
1.6%
1.5%
1.3%
1.1%
1.0%
1.0%
0.8%
0.8%
0.8%
0.7%
0.7%
0.7%
0.5%
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0.3%
0.3%
0.3%
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鹿0.3%
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結局我0.2%
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(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしその座敷が閑静でいいのと、紹介してくれた人への義理もある処から、まあ不気味な婆さん位いは、まんする事にしました。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
かえりに、女中が妙な行燈あんどうに火を入れて、かどまで送って来たら、その行燈に白いが何匹もとんで来た。それがはなはだ、うつくしかった。
田端日記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ほとんあやふかつたその時、私達は自らすくふために、十ぶんにそのちからうたがひをのこしながらも、愛とその結婚にかくを求めようとしました。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
作者不明だが、「伊勢にに従へる作」という左注がある。代匠記に、「持統天皇朱鳥六年ノ御供ナリ」と云ったが、或はそうかも知れない。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
まったく狙撃されたように飛び上ったほど——つまり私はびっくりしたんだが、いきなりしゃれ声の日本言葉ジャポネが私の耳を打ったのである。
「僕さ、僕がつけてやったんだ。元来坊主のつける戒名ほど俗なものは無いからな」と天然居士はよほどな名のように自慢する。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大葬の済む迄は遠慮したいと思ふので芝居へもかない。独逸ドイツから和蘭ヲランダへかけて旅行しようと思ふが雨天の為に其れも延びちである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
宗助そうすけにも御米およねにもおもけないほどたまきやくなので、二人ふたりともなにようがあつての訪問はうもんだらうとすゐしたが、はたして小六ころくくわんするけんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
窓のところに、一本、ふるいペンがのっていました。これはしじゅう女中たちのつかっているものでした。
こういう折でもなければ、十石の扶持ふちでも上げられる時勢ではないし、一藩に認められるのもこんな時こそ侍のはたらいというものだった。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは会員たちから、いろいろの注文を聞き、それに従って、映画の新鮮な味を失うまいと心けた。果してそれは大成功だった。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
この人のいたは、日本でもたれか持っている人があるだろうが、中々なかなか巧いもので、ことに故郷の布哇はわいで有名な、かの噴火口の夜景が得意のものであった。
感応 (新字新仮名) / 岩村透(著)
にくからず思ひうつわすれ難しと雖も養父の手前一日二日は耐へしが何分なにぶん物事手に付ず實家じつかへ參るといつはりて我が家を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
僕は彼の言葉の通り、弘法麦こうぼうむぎれになった砂の中へ片手を差しこんで見た。するとそこには太陽の熱がまだかすかに残っていた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この土地とちわづらひをしたのは、其方そち見立みたきがないと、江戸表えどおもてとほらないことは、かねがねいてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
しかもちょうどこの日、当の奉行のは、街をおりで帰って来る途中にあったが、たれも花和尚にそれが奉行だとは教えてやる者もない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
恥の感が彼女の身を引きしめてしまいそうであった。しかし、ゆったりとした「男」は答えなかった。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
「まあ日の暮れねえうちはやって来まいが、油断をしていると、この前の時のように、飛んだ泡を食わなければならねえ、明日は少し方角を変えて、山の手の白梅亭はくばいていあたりへ宿えをしよう」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それからわるわる下座しもざほうから、一人一人ひとりひとりちがったおにってきて、おなじようにおどりをおどりました。
瘤とり (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
更に三十分ののちロアルとセエルの両に挟まれたツウル市に着いた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
くところによりますと、こんどわたしたちがはないになったについて、ねずみどもがたいそうこまって、昨晩さくばんてら和尚おしょうさんのところへ行って
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
自分が主でもない癖に自己おのが葉色を際立ててかわった風をほこ寄生木やどりぎは十兵衛の虫が好かぬ、人の仕事に寄生木となるも厭ならわが仕事に寄生木をるるも虫が嫌えば是非がない
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
がくの絵も、ピエタのかわりに、ダヴィンチの自画像をいれた。意志的に強いものが欲しかったからだ。ペンを捨てた。少女趣味を排除したかったのだ。ギタは、押入れにしまい込んだ。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「おあ! 俺が日傭ひでまで取って来たぜにだけはめでてけれ。馬を買うのだから。」
(新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
かたはばの広い、ほおひげをったあとの真青まっさおな、五分りの、そして度の強い近眼鏡をかけた丸顔の男が、のっそりと玄関にはいって来たときの光景を思いうかべていた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
とはいうものの顧みればわれらの主観のいかに空疎に外界のいかに雑駁なるよ。この中に処して蛆虫うじむしのごとく喘ぎもくのがわれらである。これをしも悲痛と言おう。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
われは漸くにして媼のたまものを見ることを得き。その一通の文書は羅馬ロオマ警察封傳てがたにして、拿破里ナポリ公使の奧がきあり。旅人の欄には分明に我氏名を注したり。
そこで、ズルスケはすぐさまガンりをはじめました。うまいごちそうにありつけるというたのしみもありますが、もう一つには、いままでさんざんやっつけられたそのうらみをはらそうというのです。
人間がタイタニックを造って誇りに乗り出すと、氷山ひょうざんが来て微塵みじんにする。勘作が小麦を蒔いて今年は豊年だと悦んで居ると、ひょうって十分間に打散らす。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
近くの百姓の子や侍長屋の子らも交じって、まッ裸な童の群れが、れな渓流に、水を見つけて、ぴちぴち遊び跳ねているのをのぞくと、彼の鬱気うっきも、いっぺんに飛んでいた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何時か私は村田君と、この籐椅子に坐っていたら、ね恐れていた南京虫に、手頸を二三箇所やられた事がある。しかしまず芝居の中は、大体不快を感じない程度に、綺麗だと云って差支ない。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
向うの平地へ驀地まっしぐらに走る、森は孤立した小島になる、水楊が川のほとりにちょんぼりと、その蒼い灰のような、水銀白を柔らかにいた薄葉を微風にうらえしている
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
何しろ藩の財務にかけては、えのない才腕をもつ大賀であった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つげれば是さへ喜びて忽地たちまち心地は能く成けり忠兵衞たゞち結納ゆひなふそろへる中に其日は暮行くれゆ明日あすあさに品々を釣臺つりだい積登つみのぼせ我家の記章しるし染拔そめぬきたる大紋付の半纒はんてん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
場合によつちや私は命けでも銀行のあのちつぽけな地位を爭つて見せますぞ。
人形の家 (旧字旧仮名) / ヘンリック・イプセン(著)
われら二人抜けけてこの濁流にこまをすすめ、かの宇治川うじがわ先陣、佐々木と梶原かじわらごとく、相競って共に向う岸に渡って見せたら、臆病おくびょうの式部はじめ供の者たちも仕方なく後からついて来るだろう。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
うき世の波にただよわされて泳ぐすべ知らぬメエルハイムがごとき男は、わが身忘れんとてしら生やすこともなからん。ただ痛ましきはおん身のやどりたまいし夜、わが糸の手とどめし童なり。
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「女も、私よりずッと美しい、京鹿の帯をしめた娘でしょう」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「東京になざあ、こうえな青々したところ、どこにもすめえもねえ。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「そうですべかね?」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
我ハ父が病ひの床に侍して藥をあたゝめ肩をなづる頃成しかば、唯一わたりによみ捨てゝ深く心を用ゐもえやらず、しばしありけるほどに父病ひあつく成りて
反古しらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
・けさは水音、よいことありさうな
其中日記:06 (六) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
其飛鳥の都も、高天原広野姫尊様たかまのはらひろぬひめのみことさま思召おぼしめしで、其から一里北の藤井原に遷され、藤原の都と名を替えて、新しい唐様もろこしよう端正きらきらしさを尽した宮殿が、建ち並ぶ様になった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
刹那々々の短い歓楽を謳歌して、数千万の水球の群れが、山と山とに囲まれてゐる狭い喉を、我ちに、先を争つて通過してゆくのである、一分一秒は、白く泡立つ波と、せゝらぐ水の音に
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
私は、それでは俳句ではない、という事を申しましたが、それにはてんが行かないようでありました。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
枝にはしゃをかぶったように苔が垂れ下り、サルオガセが灰色のかたまりとなってしみついていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
よくぞ男に生れたる、と云う陽気でもなく、虫を聞く時節でもなく、家は古いが、壁から生えたすすきも無し、絵でないから、一筆きの月のあしらいも見えぬ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きっとあの火の燃えている処には人がいようと思って、怖る怖る足音を忍んで鉄の戸の側に近寄ってそっと隙間から内を覗いたが、ぼうっと火気のほてを感じたのみでにも目に入らなかった。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
けれども萩の四五株しかない上、落合直文おちあひなほぶみ先生の石碑を前にした古池の水もれになつてゐるのは哀れだつた。ただこの古池に臨んだ茶室だけは昔よりも一層ものびてゐる。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ついで露天にれんが敷かれた。その部分だけは自動車がちん入しないので危険が少なくなった。が、今度は自動車の客が、雨天の節は雨ざらしにならねばならなかった。
丸の内 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
ややしばらく眺めていると今度は掌がむずゆくなる。一刻の安きをむさぼったあとは、安きおもいを、なお安くするために、裏返して得心したくなる。小野さんは思い切って、封筒を机の上にぎゃくに置いた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この一節は、仏教の世界観を物語る「三の法門」すなわち「蘊」「処」「界」の三種の方面から、「一切は空なり」ということを、反覆くりかえして説いたものであります。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
狡智にけたベナビデスのおもてけて拳銃を発射する時の喜びばかりがくすぐるように、胸に込み上げていたのであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
志をひるがえして、織田の軍門に降伏するならば、戦後、備中、備後の両国に多分の領地をわん。神明に誓って違背いはいはない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おまけに高利の日済ひなしまでやって、貧乏人の血を吸い取りゃあがる、この界隈かいわいの長屋だけでも、うぬのために泣いている者が何十人いるかしれねえ、いいか、それも日済し貸しが本業なら
五瓣の椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ると蹄をあげて走るのが、路はよし、大雨はすくなし、石ころ交じりに草鞋の腐った、信濃の国の片田舎とは、感じに於てもすでに格段の相違がある。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
お滝の思いの外の善良さが判ると、丈太郎の心の中に、関所役人時代のよしみがえったのでしょう。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
いつかおぼろな月が、多宝塔の水煙のあたりにさし昇っていた。行きずりの人でも人恋しい夜頃ではあるし、権之助は、去りてな心地になって
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
師匠は、徒弟を多くとることを好まず、子いから手がけて人と為す、という建前であった。
痀女抄録 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
彼がかつて五千人を一時に養いし時多くの人は「パン」を得んがために彼の跡に附き従いしごとく、永遠かわくことなき水、永遠することなき「パン」を彼はこの世に与え得ざりしならん
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
十列競馬とつらけいばは、十騎争い。十番競馬は、二騎けで、十たびの競走をするのである。馬場は、直線がならわしだった。馬出しから、決勝点の標識まで、まッすぐに走ったきりで勝負がつく。
車夫わかいしはたった今乗せたばかりの処だろう、空車からぐるまの気前を見せて、ひとけで、顱巻はちまきの上へ梶棒かじぼうを突上げるいきおいで、真暗まっくらな坂へストンと摺込すべりこんだと思うと、むっくり線路の真中まんなかを躍り上って、や
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お互にけの功名をする氣にならずに、多勢で手を分けて探して見るが宜い。五十も百もある千兩箱を、ふところへもたもとへも隱せるわけはないから
あめ眞名井まなゐ一一に振り滌ぎて、さみにみて、吹き棄つる氣吹いぶき狹霧さぎりに成りませる神の御名一二は、多紀理毘賣たぎりびめの命、またの御名は奧津島比賣おきつしまひめの命といふ。