“行燈”のいろいろな読み方と例文
新字:行灯
読み方割合
あんどん75.9%
あんどう20.7%
あんど1.6%
あかり1.3%
かんばん0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞならぬ樣子を見て、平次は女をみちびき入れました。奧の一間——といつても狹い家、行燈あんどんを一つ點けると、家中の用が足りさうです。
かえりに、女中が妙な行燈あんどうに火を入れて、かどまで送って来たら、その行燈に白いが何匹もとんで来た。それがはなはだ、うつくしかった。
田端日記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
夕月淡く柳がくれの招き行燈あんどに飛ぶとり落とす三遊亭圓朝が一枚看板、八丁荒しの大御所とて、いずくんぞ沙弥しゃみより長老たり得べけむや。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
『あそこへ住むと、行燈あかりも一つや二つでは間にあわない。障子しょうじりかえだけでもたいへんな事になる。これは考えものだ』
鍋島甲斐守 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夢のような夜気に行燈かんばんの灯が流れて、三助奴すけやっこを呼ぶ紅葉湯の拍子木ひょうしぎが手に取るよう——。