“狹霧”の読み方と例文
新字:狭霧
読み方割合
さぎり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
荷馬橇の馬は、狹霧さぎりの樣な呼氣いきかぶつて氷の玉を聨ねたたてがみを、寒い光に波打たせながら、風に鳴る鞭を喰つて勢ひよく駈けて居た。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
四人の帰化入籍、遺言書の作成と続いて、算哲の自殺に逢着すると、突如なまぐさ狹霧さぎりのような空気が漲りはじめた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
この神、若晝女わかひるめの神に娶ひて生みませる子、天の日腹大科度美ひばらおほしなどみの神。この神、天の狹霧さぎりの神の女遠津待根とほつまちねの神に娶ひて生みませる子、遠津山岬多良斯とほつやまざきたらしの神。