“空車”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
からぐるま68.3%
あきぐるま17.1%
から9.8%
からくるま2.4%
くうしゃ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思ふさまにたたかれてられてその二三日は立居も苦しく、夕ぐれごと父親てておや空車からぐるまを五十軒の茶屋が軒まで運ぶにさへ、三公はどうかしたか
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
霧を破って、時々空車あきぐるまのヘッド・ライトが眼を射たけれど、直ぐ呼びとめる気にはならなかった。彼は昂奮していたのだ。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
下坂くだりざかは、うごきれると、一めい車夫しやふ空車からいて、ぐに引返ひつかへことになり、梶棒かぢぼうつてたのが、旅鞄たびかばん一個ひとつ背負しよつて、これ路案内みちあんないたうげまでともをすることになつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
今しもやみいて轟々がう/\へりきたれるは、新宿よりか両国よりか、一見空車からくるまかと思はるゝうちより、ヤガて降り来れる二個の黒影、合々傘に行き過ぐるを
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
そして、そのあとから走ってくる空車くうしゃを、呼びとめるなり、とびのって
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)