“芒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すすき80.8%
すゝき8.1%
のぎ7.0%
のげ2.3%
ぼう0.6%
スヽキ0.6%
ノギ0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「村では評判の容貌きりょう好しで、おとなしい孝行者でしたが、十五夜の晩にすすきを取りに出たばっかりに、あんなことになってしまって……」
半七捕物帳:24 小女郎狐 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「あるとも、僕は毎日海岸へ出たり、あのすすきの穂の出た旅館の裏手の草の中を歩いてたよ、あの草っぱらに夕月のしたとこは好かったよ」
草藪の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「よくも——、ちイッ……」と死にものぐるい、迂濶うかつにのしかかった宅助の毛脛けずねへ、すすきの葉で切ったほどなあとをつけた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これれゝばひと肌膚はだへせるほどこは意地いぢわるつたすゝきまでが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
新体詩は嘗て一たび秋のすゝきの如く出でたり、而して今や即ち寂々寞々せき/\ばく/\たり。独り湖処子の猶孤城を一隅に支ふるを見るのみ。
詩人論 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
窓の半分を明るくした、秋の夜の月明り、すゝきの中にしよんぼり女の立つて居るのが、影繪のやうにあざやかに障子に映つて居るのです。
すなわちその一つは Lolium perenne L. で俗に Rye-Grass といい、ホソムギの和名があり、その花にはのぎがない。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
ノギというのは麦ののぎのことで、この草の実の形が麦の穂に似ているからだと、説明しているがそれも信じられない。
それは天を往く列車であり、それにくらべれば地上を這いつくばうちっぽけな列車は槍の穂ののぎにすぎない。
稲麦ののげいとうて、毎年暮春の麦の赤らむ頃から、飛羽を着て天に昇り、夏の稲取入れが終って後に、戻って来るのを習いとしていた。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
れは鍋割なべわれとも、それからのげしろいので白芒しらのげともふのであつたが勘次かんじ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
家の内は麦ののげだらけ、墓地は草だらけで、お寺や教会では坊さん教師が大欠伸おおあくびして居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「おや、あれは何だろう」それはぼうッと、ほの赤い光であった。
○○獣 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ともかくも、同じく禾本科植物の穂あるものをスヽキと謂ふ事が出来るにしても、其は川村杳樹氏の所謂一本薄ヒトモトスヽキの例から説明すべきもので、祖母の言の如き、簡単なる語原説は認め難い。
稲むらの蔭にて (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
六月の麦のノギが出る頃、蚤の群が麦の穂に乗つて儀来河内ギライカナイからやつて来ると考へられてゐる。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)