“向日葵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひまわり65.9%
ひまはり25.6%
ひぐるま7.3%
こうじつあおい1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
公園じゅうにアイスクリーム売りの手押車と向日葵ひまわりの種、糖果コンフエクトなどを売る籠一つ、あるいは二尺四方の愛嬌よき店がちらばった。
赤い貨車 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
夏の日ざかりに向日葵ひまわりが軒を越えるほど高く大きく咲いたのも愉快であったが、紫苑が枝や葉をひろげて高く咲き誇ったのも私をよろこばせた。
大村も英二も、火星を覗きにかけつける筈になっていた天文台のことも忘れ、夕闇に浮んだ窓辺の向日葵ひまわりをしのぐ巨大な菊の花に見入っていた。
火星の魔術師 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「新緑の間」だの「白鳥の間」だの「向日葵ひまわりの間」だの、へんに恥ずかしいくらい綺麗きれいな名前がそれぞれの病室に附せられてあるのだ。
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
続いて豆をるような音がすると、驚き呆れている三人の眼の前へ、二尺四方もある向日葵ひまわりの彫刻が、床から抜け出して二三寸セリ上ります。
向日葵の眼 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
くだんの美人はこの絶景に見とれて、途々根気よく頬ばつてゐた向日葵ひまはりの種の殻を吐きだすことも打ち忘れてぼんやりと考へこんでしまつた。
向日葵ひまはり向日葵ひまはり百日紅ひやくじつこう昨日きのふ今日けふも、あつさはありかずかぞへて
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
向日葵ひまはりつぼみ非常ひじやうふくれて黄色きいろつてから卯平うへいゑたのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ゴツホの向日葵ひまはりの写真版の今日こんにちもなほ愛翫あいぐわんせらるる、あに偶然の結果ならんや。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
向日葵ひまはりの花、磨き立てた銅盥かなだらひの輝きを持つて、によつきりと光と熱との中に咲いてゐる。
おしろい草の赤いのと、向日葵ひぐるまの黄いのと、松の青いのとを隔てゝ、白い服を着た男と、羽織袴の若い書生と、寺男らしい爺とが、庫裡で顔を合せて何か頻りに話してゐるのが絵か何ぞのやうに見えた。
百日紅 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
向日葵ひぐるま向日葵囚人馬車の隙間すきまより見えてくるくるかがやきにけれ
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
誓願せいぐわん向日葵ひぐるまに——菩提ぼだいの東、
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
われらいま黄金こがねなす向日葵ひぐるまのもとにうたふ。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
向日葵ひぐるまずゐの粉の黄金こがねにまみれ、
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
麗子さん、今度はハッキリ読めそうよ、随分素晴らしい凸レンズね——聞いて頂戴、最初は向の字——その次は日の字——、それから葵という字——、向日葵こうじつあおいと書いて、ひまわりと読むんでしたね、その次は、に、、を、与えよ——続けて読むと『向日葵ひまわりに眼を与えよ』となるワ。
向日葵の眼 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)