“雁皮”の読み方と例文
読み方割合
がんぴ100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一学は外から呼ばれた声に大きな驚異を持ちながら、筆を、うつしかけたイギリス語の雁皮がんぴの帳面の間へはさんで、あわただしく立って窓の障子を押開き、
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
中には雁皮がんぴに包んだ白粉と、耳掻き、爪切り、紅筆べにふでなど、艶めかしい小道具の入つてゐるのを、一と通り調べて、そのまゝ、お葉の手に返します。
古くから「間合紙まにあいがみ」と呼んでいるもので、雁皮がんぴを材料にし、これに細かい泥土をまぜてくものであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
御覧の通り雁皮がんぴみたいに薄切りした奴を、二時間以上も谷川の水でサラシた斯界極上しかいごくじょうの珍味なんだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それから、印籠の二重底から取出した切図三葉をも譲られた。いずれも雁皮がんぴの薄紙に細かく書いて有るのであった。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
その原稿と色や感じのよく似た雁皮がんぴ鳥の子紙に印刷したものを一枚一枚左側ページに貼付てんぷしてその下に邦文解説があり、反対の右側ページには英文テキストが印刷してある。
絵襖には裏打ちの紙が幾種類か必要である、描いてあるのが紙本しほんの場合と絹本けんぽんの場合とで、薄美濃うすみのとか雁皮がんぴなどの、じかに貼る肌裏や、中裏、増裏など
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
対岸には大きな山毛欅ぶなもみが、うす暗く森々しんしんと聳えてゐた。稀に熊笹がまばらになると、雁皮がんぴらしい花が赤く咲いた、湿気の多い草の間に、放牧の牛馬の足跡が見えた。
槍ヶ岳紀行 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)