“銀杏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちょう71.4%
いてふ13.5%
ぎんなん12.5%
いちやう1.6%
いちよう0.5%
ぎなん0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人ふたりは、停車場ていしゃばの前の、水晶細工すいしょうざいくのように見える銀杏いちょうの木にかこまれた、小さな広場に出ました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
銀杏いちょう返しというのか、ひッつめた日本髪に結っているので、生え際の薄い毛がみな眼ジリを吊り上げる為にあるものみたいに見えるのである。
障子しやうじを開けて眺めると、例の銀杏いてふ枯々かれ/″\こずゑへだてゝ、雪に包まれた町々の光景ありさまが見渡される。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ところへ——靴音くつおとをチヤ/\ときざんで、銀杏いてふはうからなすつたのは、町内ちやうない白井氏しらゐし
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
最後さいごとしちゃんの大事だいじにしておいた、あおいおはじきも、また、しょうちゃんのっていた銀杏ぎんなん
友だちどうし (新字新仮名) / 小川未明(著)
私を育ててくれた乳母うば名古屋なごやに居まして、私が子供の内に銀杏ぎんなんすきで仕様がないものだから、東京へ来ても
薄どろどろ (新字新仮名) / 尾上梅幸(著)
北向八幡の境内の蓮池にはまつた時に濡れた着物を干した銀杏いちやうの木であつたり、中寺町のお寺の境内の蝉の色を隠した松の老木であつたり
木の都 (新字旧仮名) / 織田作之助(著)
診察室の前の大鏡に映る、ひつつめ銀杏いちやうの青白い顏は、日に日に幾らかづつ色を直して行つた。
嘘をつく日 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
涙ぐみてたたずむ時、ふと見る銀杏いちようの木のくらき夜の空に、おおいなるまるき影して茂れる下に、女の後姿うしろすがたありてわがまなこさえぎりたり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さくひたる井戸ひとつ、銀杏いちようりたる樹あり、そがうしろに人の家の土塀どべいあり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「ああ。目出た目出たの櫛田の銀杏ぎなん、枝も栄ゆれあ葉も茂る……と……。ああ。これで何もかも取戻いた。ああ清々した」