“猪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いのしし32.8%
しし28.3%
8.3%
しゝ5.6%
ゐのしゝ5.0%
いのこ3.9%
ゐのしし3.9%
じし3.3%
ちょ2.2%
いのしゝ1.7%
1.7%
いぬしゝ1.1%
いぬしし0.6%
ぶた0.6%
ゐのこ0.6%
イノコ0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眉は迫った、すすき尾花の山のは、おおきないのししの横に寝たさまに似た、その猪の鼻と言おう、中空なかぞら抽出ぬきんで
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、呼びながら、颯爽さっそう、前をさえぎって、いのしし武者の槍のなかばを、槍をもって、ぴしッとからみ合わせて行った一将があった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのほか鮨屋すしや与平よへい鰻屋うなぎや須崎屋すさきや、牛肉のほかにも冬になるとししや猿を食はせる豊田屋とよだや
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
土間の真ン中に大きな自在鉤じざいが懸っている。土足のまま囲めるようには土へ掘ってあり、鍋には、ししの肉と大根がふつふつ煮えていた。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「しなが鳥」は猪名いなにつづく枕詞で、しなが鳥即ち鳰鳥におどりが、居並いならぶのとが同音であるから、猪名の枕詞になった。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
黒犬にももまれて驚いたなどという下らない夢を見る人は、めていても、のみの目をされて騒ぐくらいの下らない人なのである。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこへ——おのおの……畠山はたけやまうまではない、……しゝいだき、鹿しかをかつぐがごと大荷おほにのまゝ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しゝや熊を捕る恐しい虎挾とらばさみといふわなを仕掛け、不心得な者が奧に積んである千兩箱に手を掛けると、上から虎挾みの齒が恐ろしい力で落ちて來て
ゐのしゝきば犬齒けんし發達はつたつしたもので、このきば獲物えものっかけたり、てきふせいだりします。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
繩をかけて、足の裏を見ると、丁度土踏つちふまずのあたりに、ほんの一寸五分ばかりの小さいゐのしゝ文身ほりものしてあつたのです。
張飛は一度、市の辻へ帰った。そして昼間ひろげていたいのこの露店をしまい、猪の股や肉切り庖丁などをつとにくくって持つとまた馳けだした。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
要するに、家の整理はこの二人を僕と見て、そして、いのこ伯父(たぶん今三保にいるのだろうと思う、もしいなければ除く)母⦅その二、三年前に来た継母⦆および君の五人で相談してきめることにしたい。
獄中消息 (新字新仮名) / 大杉栄(著)
大きなゐのししと大きなくまが、二疋共ひきとも引掻ひつかかれて、噛切かみきられて、大怪我おほけがをして死んで居るぢやありませんか。
熊と猪 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
そして猟をすると、きじはと山鶏やまどりうさぎ穴熊あなぐまなど、面白いほどとれましたし、ときには、大きな鹿しかゐのししなどもとれました。
悪魔の宝 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
その時にカゴサカの王はクヌギに登つて御覽になると、大きな怒りじしが出てそのクヌギを掘つてカゴサカの王をいました。
もちろん、赤痣あかあざの若者も、吠えたり暴れたり、抵抗はしたが、二十余人の捕手に会ってはどうしようもない。手負いじしのように東渓山の麓へと曳きずられていった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「行こう。ど、どこへでも行くぞ……。ちょッ、猪牙舟ちょきか、かごか」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まことにわらうべきおちょかいです。
と、前へのめるかと見た曲者は、これも恐ろしい腕利きで、クルリと立直つて、今度は正面からいのしゝ突きに、サツ、サツ
銭形平次捕物控:167 毒酒 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
怒鳴どなつた。うちてきありとて、ぐにいのしゝごと飛込とびこまないのが、しかし色男いろをとこ身上しんしやうであるとおもへ。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
のはん、何んぞ用だツか。」と、若女將のお光は、煑物の香や酒の香の染み込んだらしい、醤油のやうな色をした竹格子の奧の板場から聲をかけた。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
秋の野のとこ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
大方おほかたいぬしゝなか王様わうさま彼様あんな三角形さんかくなりかんむりて、まち
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
清「お父様とっさまがお帰りだよ、おや/\あなたお一人でいけないからお手伝いがりましたか、いぬしゝでも打ちましたか」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あのウいぬしし。」
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そこで試みにぶたの毛で虫のひげをつッついたが、それでも動かなかったので少年はまた笑った。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
まして夏の日の峯とそばだち秋の夕の鱗とつらなり、あるは蝶と飛びゐのこと奔りて緩くもはやくも空行くが、おのれから為す業ならばこそ、皆風のさすことなるを何取り出でゝ憎むに足るべき
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
——ウマノ刻ニ、アルジノ親シキ者、イノコノ肉卜酒トヲタズサエテ、オトナイ来ラン、ソノ人、東ヨリ来テ、コノ家ニ、悲シミヲモタラス。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)