“馴鹿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
となかい66.7%
トナカイ26.7%
となかひ6.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伸子たち二人が秋山宇一のところにいたら、そこへ、シベリア風のきれいな馴鹿となかいの毛皮外套を着て、垂れの長い極地防寒帽をかぶったグットネルが入って来た。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
鹿や兎や馴鹿となかいは自慢の速足を利用して林から林へ逃げて行く。小鳥の群は大群を作って空の大海を帆走って行く。斑馬の大部隊はたてがみを揮って沼の方角へ駈けて行く。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
石田氏は、言いたいことが腹に溜まりたまっているふうで、煙草を喫いながらジリジリしているところへ、馴鹿となかいの黒いハンド・バッグを抱えた、二十四五の女のひとが入ってきた。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「あの女は、寒気に充分な抵抗力がある。なにしろ、馴鹿となかいがいるあたりの北カナダへいってさえ、肉襦袢タイツ姿で平気でいれる奴だ。しかし、どうも近ごろ様子が変っている」
人外魔境:08 遊魂境 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
このほかれんぢゃー(馴鹿となかい)のうへにれんぢゃーのかたち彫刻ちようこくしたものや、人間にんげんかたちなどをつたものもすくなくありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そういって、その瓶を目よりも高く差し上げると、また飛び跳ねる馴鹿トナカイの仔のように活溌に走り出した。素足の裏が白く白くかえった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
当時の人が骨や馴鹿トナカイ角に彫り付けた野馬の図から推して、その野馬は小柄で身重く、たてがみと尾あらくて、近時全滅した南ロシアのタルパンてふ野馬や
直径が二尺近い盞形さかずきがたをしたもので、外側には露西亜ルッソビザンチン特有の生硬な線で、アイヷソウフスキーの匈奴フン馴鹿トナカイ狩の浮彫が施されていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しばらくフヰンランドへ行っていられて、馴鹿トナカイそりの話などして呉れました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
誰だ、いったい。あの桃いろのスカアトを跳ね跳ねして、まるで乳房の張った馴鹿トナカイのようにおどっているのは。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
角いかめしき馴鹿となかひ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)