“虎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とら93.0%
4.2%
やつ0.7%
0.7%
トラ0.7%
千屋寅之助0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平次とガラツ八は、近頃江戸中を荒し廻る怪盜、——世間で『千里のとら』と言ふのを、小石川金杉水道町の路地に追ひ込んだのです。
「そんな常套じょうとう手段では、むしろ玄徳に利せられるおそれがあります。それがしの考えているのは、二競食きょうしょくの計という策略です」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いやそんなはずはございません。この上の高原でわなにかけ、罠を引っぱずして逃げるやつを、たしかに一本は狙いたがわず毒矢を射当てていたんですから」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが又、ここに一つ不思議というのは、その虎列剌コレラの伝染系統が全くわからん。その当時はまだ夏の初めで、県下に虎列剌コレラの字も発生していなかった時分だ。
無系統虎列剌 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ねこ、(中略)人家ジンカチヒサキケモノヒトトコロナリ。温柔ヲンジウニシテヤスク、マタネズミトラフレバフ。シカレドモ竊盗セツタウセイアリ。カタチトラ二尺ニシヤクラズ。(下略げりやく
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
夫ハさておき今日千屋寅之助がきて心のをかきくどき彼一ツけんを咄し聞候、今すこし御めいわくかけかねでこふとハおもわなだに、御気の毒様にて候。かしこ。