“蜩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひぐらし79.2%
かなかな18.2%
かな/\1.3%
せみ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つづいて二百二十日の厄日やくびもまたそれとはほとんど気もつかぬばかり、いつに変らぬ残暑の西日にひぐらしの声のみあわただしく夜になった。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
金色こんじきに秋の日射の斜なし澄みとほる中、かなかなは啼きしきるなり、きて啼き刻むなり、二つ啼き、一つ啼き、また、こもごもに啼きはやむなり。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あたま映画フイルムがキラキラキラキラひつくりかへる、かな/\が鳴く、お百度参りが泣く、三味線が囃し立てる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
おほとりの大を以てしてもせみの小を以てしても、同じくこの限を破ること能はざるなり。
人生に相渉るとは何の謂ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)