“蛙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かえる44.1%
かわず26.7%
かはづ13.4%
かへる10.6%
がえる2.7%
がへる0.5%
かはず0.5%
けえる0.3%
けえろ0.3%
かへろ0.3%
かわづ0.3%
げえろ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のちにはわたしたちは彼女の身体へ蛇やかえるのような気味の悪いものを書いたり、またはおかめの面などを書いて悪ふざけをしました。
メデューサの首 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
その眼のくらむような大光熱は、山々の青葉を渡る朝風をピッタリと窒息させ、田の中に浮く数万のかわずの鼻の頭を一つ一つに乾燥させ
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
『それはわかつてる、大方おほかたかはづむしぐらゐのものだらう』とつて家鴨あひるは『しかし、ぼくくのは大僧正だいそうじよううしたとふのだ?』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
かへるにくべにはちをくはへてはうんできますが、そのちひさなかへるにくについたかみきれ行衛ゆくゑ見定みさだめるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
南側の方には食用がえるを飼う池があり、北側の方には、衝突事故で死んだ人々の供養くようのために、まだ真新しい、大きな石の国道地蔵が立っているばかり。
猫と庄造と二人のおんな (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
カンがへるも仕方なく、ルラ蛙もつれて、新婚旅行に出かけました。そしてたちまちあの木の葉をかぶせたくひあとに来たのです。ブン蛙とベン蛙が
蛙のゴム靴 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
土手下にかはずころころなきいでぬさみしらにまた口笛をふく
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
えんとしてろ、いごくんぢやねえぞいごくとぽかあんとほりなかおつこちつかんな、そうらけえるぽかあんとおつこつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
飯粒まんまつぶいてやった、雀ッ子にだって残懐なごりおしいや、蔦ちゃんなんか、馴染なじみになって、酸漿ほおずきを鳴らすと鳴く、流元ながしもとけえろはどうしたろうッてふさぐじゃねえか。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かへろ小母をばさんものへぬ。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
木盒きばこしきりを施し、それに十二の孔を穿てり。孔ごとにかわづを伏せて、細き杖もて、そのかうべを敲けば、蛙は哇然と声たてぬ。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
先発した荷持の連中が三々また五々陸続として辿って行くのが遠くに見える。げえろ岩という奇岩を過ぎた頃、高瀬の谷の空をかすめて、冷たい風と共に雨が降って来た。