“杭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くい65.5%
くひ15.8%
ぐい12.1%
ぐひ4.2%
あらが0.6%
くぎ0.6%
くひせ0.6%
こう0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、一旦いったんはもうくいを打つたんですが、近所が去年焼けたもんですから、又なんだかごたいて……。一体どうなるんでせうかねえ。
赤い杭 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
この木造の大づちは建築かくひ打ちでもなければ滅多に使ふものでなく、少し泥などの附いたまゝ、納戸にあるのは、甚しい不調和です。
すると、あたかも焼けぐいに火のついたように、失恋の悲しみは、僕の体内で猛然として燃え出した。いわば、僕は失恋の絶頂に達したのである。
恋愛曲線 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
その噂の種を封じるつもりで、幸ひ神奈川在から來て居る親なしの女中が急死したのを、お玉の身代りに百本ぐひへ投り込んだ。
それでも權助は、強ひてあらがふ樣子もなく、一度に溜飮りういんを下げるとニヤリと人の好いも笑ひを殘して、元の座へ立ち去りました。平次はその後から娘を助けて跟いて行き乍ら
それが今ではくぎん棒一本手に入れるのも容易ではなくなった。
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
朝霧やくひせ打つ音丁々たり
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
そう理宗りそう皇帝のとき、浙江せっこううしおがあふれてこう州の都をおかし、水はひさしく退かないので、朝野の人びとも不安を感じた。