ぐひ)” の例文
その噂の種を封じるつもりで、幸ひ神奈川在から來て居る親なしの女中が急死したのを、お玉の身代りに百本ぐひへ投り込んだ。
大尉たいゐが高きほまれにはけおされてなど口々くち/″\いふ、百ぽんぐひより石原いしはら河岸かし、車の輪もまはらぬほど雑沓こみあひたり、大尉たいゐとも露伴氏ろはんし実兄じつけいなり、また此行中このかうちうわが社員しやゐんあれば、此勇このいさましき人の出を見ては
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
「あの女が、死骸になつて、百本ぐひに浮いてゐたんで、それも間違ひもなく殺されたんですぜ——身許がわからなきや、はうむることも出來ない」
おぼれる時、彼方此方へ打つかつたんですね。兩國の橋げたとか、百本ぐひとか、こんなぶちを拵へるものが澤山ありますよ」
百本ぐひに殘つた八五郎に耳打ちして、係り同心にはその旨を含んで貰つたことは言ふまでもありません——が。
向島で沈んだ船を見て、百本ぐひへ死骸を見に行つた平次は、現場でハタと三輪の萬七に逢つてしまひました。
「みんな言つてしまつてはどうだ、——大した惡氣でやつたことでもあるまい。が、喜三郎が死骸になつて百本ぐひに浮いたと聽いて、お前はきもを潰した筈だ」
「明日はうんと早く百本ぐひへ行つてくれ。あの水死人の見知りの者が出て來ないとも限らないから」
「百本ぐひにあがつた、先の内儀さんのお艶さんの死骸の傷も、大きい石か何んかで打つたものとわかつたさうで。お艶さんと爭ひをしてゐた内儀さんは、益々疑ひを重ねたわけで」
自分の家の潮入の池から笹舟さゝぶねのやうな小さい釣舟をぎ出し、隅田川の眞ん中で引つくり返して、舟は兩國の中程の橋げたに引つ掛けて居たが、本人は土左衞門になつて、百本ぐひで見付かつた
近所の船頭をかり集め、松明たいまつを振り照して川筋を搜しましたが、その晩は到頭解らず、翌る日の朝になつて、船頭三吉と、野幇間七平の死骸は、百本ぐひから淺ましい姿で引上げられました。
青葉の寮の三人娘の命が危ないから助けてくれと言つて來たきたな作りの女ですがね、そいつが土左衞門になつて百本ぐひに引つ掛つてゐたとしたらどんなものです、——それもまぎれもなく殺しだ
その翌る朝、一寸法師の玉六のでき死體は、百本ぐひから揚つたのです。
「その喜三郎の死骸が、今朝百本ぐひで上がつたんですがね親分」