“誉”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
34.2%
ほま28.8%
ほまれ28.1%
ほめ5.5%
1.4%
0.7%
たた0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はただ秩序と精励とを事としたばかりだった。それに彼はまったくむべき人物であって、至当な尊敬の念をだれにも起こさせた。
今はただ与倉中佐の危篤きとくを告げるのみでよい。最高なほまれを伝えるおごそかな軍務のひとつとして行えばよい。——が、そうできるか否か。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
血によって印刷された綱の跡——このような一見つまらないものを見がさなかったのは、さすがに名検事のほまれ高き村松氏であった。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
京水とあひかへりみて感じ、京水たはふれにイヨ尾張屋とほめけるが、尾張屋は関三の家号いへななる事通じがたきや、尾張屋とほむるものひとりもなし。
「日本家屋には滅多にない秘密の通路でも発見する気だろう」とか「床から壁から天井まで、一尺四方ずつにでも区切って、め廻るように調べて居るだろう」
踊る美人像 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
其の流れのきよきをげしなるを思へば、ここの玉川も毒ある流れにはあらで、歌のこころも、一〇八かばかり名にふ河の此の山にあるを、ここにまうづる人は一〇九忘る忘るも
滝太郎はかつて勇美子に、微細なるモウセンゴケの不思議な作用を発見した視力をたたえられて、そのどこで採獲とりえたかの土地を聞かれた時、言葉を濁して顔の色を変えたことを——前回に言った。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
帝は高祖武帝ぶていの第七子にして、は武帝の長子にして文選もんぜん撰者せんじゃたる昭明太子しょうめいたいしとうの第二子なり。一門の語、誉を征するの時に当りて発するか。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)