“相”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そう29.3%
すがた25.2%
あい22.3%
あひ9.5%
さう7.0%
しょう1.0%
スガタ1.0%
サウ0.8%
しやう0.6%
あ0.4%
たす0.4%
かたち0.2%
さが0.2%
さま0.2%
ふさ0.2%
み0.2%
ア0.2%
アイ0.2%
アスペ0.2%
アヒ0.2%
ソウ0.2%
タスケ0.2%
フェース0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殊更あの家を空家にして見せたところに、何かカラクリがあり相(そう)な気がするのだ。わしはつい数時間前に、やっとそこへ気がついた。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
あゝ私がこの十年の間見てきたことは実に恐ろしい人生の相(すがた)であった。(沈黙。やがて決心したるごとく立ち上がる。死骸に向けて)
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
中央には富嶽の麗(うる)わしい姿を中心に山脈が相(あい)連り、幾多の河川や湖沼がその間を縫い、下には模様のように平野の裳裾(もすそ)が広がります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
勘次(かんじ)は其(そ)の菜種油(なたねあぶら)のやうに櫟林(くぬぎばやし)と相(あひ)接(せつ)しつゝ村落(むら)の西端(せいたん)に僻在(へきざい)して親子(おやこ)三人(にん)が只(たゞ)凝結(ぎようけつ)したやうな状態(じやうたい)を保(たも)つて落付(おちつい)て居(ゐ)るのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その岸には水車が幾個となく懸つて居て、春は躑躅(つゝじ)、夏は卯(う)の花、秋は薄(すゝき)とその風情(ふぜい)に富んで居ることは画にも見ぬところである相(さう)な。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
漢の鄒陽の上書中に、燕人蘇秦が他邦から入りて燕に相(しょう)たるを悪(にく)み讒せしも燕王聞き入れず、更に秦を重んじ駃騠(けってい)を食わせたとある。
姫の俤びとに貸す爲の衣に描いた繪樣(ヱヤウ)は、そのまゝ曼陀羅の相(スガタ)を具へて居たにしても、姫はその中に、唯一人の色身(シキシン)の幻を描いたに過ぎなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
なるほど、憤怒(フンヌ)の相(サウ)もすさまじいにはすさまじいが、あれがどうも、當今大倭一だと言はれる男たちの顏、そのまゝだと言ふのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
楚(そ)の威王(ゐわう)、莊周(さうしう)の賢(けん)なるを聞(き)き、使(つかひ)をして(三一)幣(へい)を厚(あつ)うして之(これ)を迎(むか)へしめ、(三二)許(ゆる)すに相(しやう)と爲(な)すを以(もつ)てす。莊周(さうしう)笑(わら)つて楚(そ)の使者(ししや)に謂(い)つて曰(いは)く
平凡な読みては、自分とその対象を相(あ)い対(たい)にしておいたままで、ちょいちょい本へ出入りして、わずかのものを運び出して来て自分の袋へつめこんで自分は元のところにいるのね。
そのうえ死者もし知る事なくんばその血を鐘に塗りて何の益あろうか、万一死者にして知るあらばわれは敵を相(たす)くるはずがない。
「…………」答えもしないで臙脂(べに)をさしている、鏡の中のお米の目、やや狂恋(きょうれん)の相(かたち)がある。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
相摸(さがみ)の相(さが)という字に楠正成(くすのきまさしげ)の成(しげ)という字だが、相成(さがしげ)じゃア分らねえし、又きもじさまとア誰の名だか、それから、えゝと……あしからかす/\御(おん)かんにん被下度候……何だか読めねえ
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「この国のあらん限り、世の相(さま)はどう変ろうと、剣の道——ますらおの精神(こころ)の道が——無用な技事(わざごと)になり終ろうか」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すでに六十を過ぎたらしく、鶴のようにという譬(たと)えの相(ふさ)わしい痩躯(そうく)で盲(めし)いた双眼を蔽(おお)い隠すように雪白(せっぱく)の厚い眉毛が垂れ、それがぜんたいの風貌にきわだった品格を与えていた。
日本婦道記:墨丸 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ホッ/\血統(ちすじ)は切れんという道理に迫り、素(もと)より私は両人(ふたり)を逃がせば死ぬ覚悟、ホッ/\江戸で白翁堂に相(み)て貰った時、お前は死相が出たから死ぬと云われたが
此事ハ必/\一人リでおもい立事のけして相(アイ)ならず候。一人リでいたりやこそ(龍ハはやしぬるやらしれんきにすぐにとりつく。)
おれは女がいつも牽いて来る毛の白い、脚の長い、狼のやうな相(アスペ)をした RÉVRIER 種の猟犬の気はひがしなかつたのでアルアンドだとは気づかなかつたのだ。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
相(アヒ)の山も此一種で、簓(サヽラ)を持つて門附けをして歩いた。上方唄にも其文句は残つてゐるが、行基が作つて相の山で謡はせたといふ伝へがある。此も男がするのが本態である。
お伽草子の一考察 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
おひ/\境内になる土地の地形(ヂギヤウ)の進んでゐる最中、その若い貴人が、急に亡くなられた。さうなる筈の、風水(フウスヰ)の相(ソウ)が、「まろこ」の身を招き寄せたのだらう。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
『書經』の立政篇に、「其惟吉士。用勱(ツトメテ)相(タスケ)二我國家一」
しかしこの有機体の細胞であり神経であるところの審査員や出品者が全部入り代らない限りは、変化とは云うものの、むしろ同じものの相(フェース)の変化であって、よもや本質の変化ではあるまい。
帝展を見ざるの記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)