“相違”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうい45.8%
さうゐ35.1%
ちがい9.2%
ちがひ3.8%
さうい2.3%
そうゐ1.5%
あいたが0.8%
ちが0.8%
ちげえ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おみよは、自分じぶんもそれに相違そういないとおもいましたから、いそいでそのあといましたけれど、もはやその姿すがたえなかったのであります。
なくなった人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あさつぱらにつたらはあけたに相違さうゐねえつちんでがすから、なにわしもむしろけたところあんした、むしろわかるから駄目だめでがす
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
二郎は握っていた青々とした小枝を地上ちびたに落して、耳を傾けていると又呼ぶ声が聞こえるのである。確かに姉の声に相違ちがいがない。
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
二人ともにわたくしの母よりも余程年とつてゐたらしいことは、人種の相違ちがひにも係らず、初て見た子供の目にも直に感ぜられた。
冬の夜がたり (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
いやなおひとにはおしやくをせぬといふが大詰おほづめのきまりでござんすとておくしたるさまもなきに、きやくはいよ/\面白おもしろがりて履歴りれきをはなしてかせよさだめてすさましい物語ものがたりがあるに相違さういなし
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
が、もうひとつは氣質きしつ相違そうゐによるものだらう。へると、支那人しなじん技法ぎはふ巧拙かうせつ別問題べつもんだいとして、可成かな自由じいうびと麻雀マージヤンあそたのしむからではあるまいか?
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
その所論おのおのおもむきを一にせずして、はなはだしきは相互あいたがい背馳はいちするものもあるに似たれども、平安の一義にいたりては相違あいたがうなきを見るべし。
教育の目的 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
この出血の工合ではよほどの重傷を負うているに相違ちがいないが、どこに傷口があるのかはよく分らなかった、多分左の肩辺りらしいので、とにかくそこへ自分の半帕ハンケチをふわりとかけてやった。
黒猫十三 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
こりゃ大した魔物には魔物に相違ちげえねえけれど、これまでに丹精して作ったものだ、形は魔物であるにしろ、その人の丹精というものはおろそかにならねえからな
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)