“凝結”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎょうけつ35.0%
かたま15.0%
ぎようけつ15.0%
かたまり10.0%
こご10.0%
こごり5.0%
こり5.0%
こりむすぶ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一時ひとしきり魔鳥まちょうつばさかけりし黒雲は全く凝結ぎょうけつして、一髪いっぱつを動かすべき風だにあらず、気圧は低落して、呼吸の自由をさまたげ、あわれ肩をもおさうるばかりに覚えたりき。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夏は血を出さないと早く腐敗する。かつ肉の間へ血が凝結かたまって色も悪くなる。夏でもほふった日に料理しては味が悪い。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
勘次かんじ菜種油なたねあぶらのやうに櫟林くぬぎばやしあひせつしつゝ村落むら西端せいたん僻在へきざいして親子おやこにんたゞ凝結ぎようけつしたやうな状態じやうたいたもつて落付おちついるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
○クリームの上等は生の牛乳を平たき器に入れ、一日冷たき処に置き上に浮きたる濃き脂肪の凝結かたまりを取りて使うべし。それがクリームなり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
房州砂ばうしうずなでもなんでもかまあめえ、どうでぬかふんぢやあんめえし、それにこつちなちつと凝結こごつてら」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そのうちに庄次郎は、肩から両腕、棒のような凝結こりに、刀の重さがこたえて来るし、口はふいごみたいに渇いた呼吸いきを大きくする。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あんずるに、地中にすゐ脉と火脉くわみやくとあり、地は大いんなるゆゑ水脉は九分火脉は一分なり。かるがゆゑに火脉ははなはだまれ也。地中の火脉凝結こりむすぶところかならず気息いきいだす事人の気息のごとく、肉眼にくがんには見えず。