“葬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とむら36.4%
ほうむ28.7%
はうむ11.7%
とむらい3.7%
ともら1.9%
とむ1.9%
とむらひ1.5%
はふり1.5%
とぶらひ1.2%
はふ1.2%
はう0.9%
はふむ0.9%
はうむり0.9%
ほうぶ0.6%
はうふ0.6%
とむれ0.6%
はうふり0.6%
はぶ0.6%
ハフ0.6%
をさ0.3%
0.3%
そう0.3%
ともれ0.3%
とぶら0.3%
とむろ0.3%
ともらい0.3%
はうぶ0.3%
ほう0.3%
ほふり0.3%
ほほむ0.3%
まつ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「冗談じゃねえ、今日のはもっとイキのいい話だ。何しろ、仏様のねえおとむらいを出したのはお江戸開府以来だろうって評判ですぜ」
髪の毛でも送って来なければ、ほうむりようがなかった。せがれ夭死ようしして、頼みの綱の孫がまた、戦死した祖父のうちは、寂しそうであった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
どるめんといふも、いしつくゑといふ意味いみ言葉ことばであります。このてーぶるのした人間にんげんはうむつたので、これはうたがひもなくはかであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
もっとも稀には死人がおとむらいの最中によみがえって大騒ぎをすることもないではないが、それはきわめて珍らしいことで、もしそんなことがあれば
火葬国風景 (新字新仮名) / 海野十三(著)
まさか、手製の棺桶でおともらひもできますまい。どうも変だと思つて、早速、区役所で、最近二三年の死亡率を調べてみました。たしかに、つてゐる。
医術の進歩 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
年も丁度七十歳に達したので、前年んで知り合ひの西福寺の和尚おしょうに頼んで生きとむらひを出してもらひ、墓も用意してしまつた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
それが一色いつしきになつてまはる。しろい棺は奇麗な風車かざぐるま断間たえまなくうごかして、三四郎の横を通り越した。三四郎はうつくしいとむらひだと思つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
明日に迫るは父のはふり、たのみに思ひしシヤウムベルヒ、君は彼を知らでやおはさん。彼は「ヰクトリア」座の座頭なり。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
想ふに杏春は生父の病を、其とぶらひを送り、故旧の援助を得て後事を営み、而る後京都を離れたことであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
火にはふる今をさかりの音聴けばおほかたは早やもほろびたるらし
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
聞つけたづね來り見れば娘の澤の井と嬰孩みどりご死骸しがいに取付樣々の謔言よまひごと言立いひたて狂氣きやうきの如き有樣なれば種々いろ/\すかなだ兩人ふたり死骸しがい光照寺くわうせうじといふ一向宗かうしうの寺へはうむりしがお三婆は狂氣きやうきなし種々さま/″\の事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたし自分じぶん不安ふあん苦痛くつううつたへたが、それかひはなく、このまゝ秘密ひみつにしてくれとつま哀願あいぐわんれて、此事このことは一そのまゝにはふむることにした。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
ごろむつまじくかたり給ふ二二殿原とのばらまうで給ひてはうむりの事をもはかり給ひぬれど、只師が心頭むねの暖かなるを見て、ひつぎにもをさめでかく守り侍りしに、今や蘇生よみがへり給ふにつきて
自分は閑静な車輛しゃりょうのなかで、先年英国のエドワード帝をほうぶった時、五千人の卒倒者をいだした事などを思い出したりした。
初秋の一日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
事のよしをつげてお菊が戒名かいみやうをもとめ、お菊が溺死おぼれしゝたるはしかたはらに髪の毛をうづ石塔せきたふたつる事すべて人をはうふるがごとくし、みなあつまりてねんごろに仏事ぶつじいとなみしに
「やけにとむれえが流行はやるんだね。行きますよ、行くには行きますが、——何を嗅ぎ出しゃいいんで?」
至善しぜん大道たいだう遊芸いうげい小技せうぎ尊卑そんひ雲泥うんでいは論におよばざれども、孔子七十にして魯国ろこく城北しろのきた泗上にはうふり心喪こゝろのもふくする弟子でし三千人、芭蕉五十二にして粟津の義仲寺にはうむる時まねかざるに来る者三百余人
たけきつはものどもおほく一四六鼇魚かうぎよのはらにはぶられ、一四七赤間あかませき一四八だんの浦にせまりて、一四九幼主えうしゆ海に入らせたまへば、軍将いくさぎみたちものこりなく亡びしまで
ハフりさりて まさびしかりし心さへ、年経し今は 思はずなりぬ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
またその大后おほきさき比婆須ひばす比賣の命の時、石祝作いしきつくりを定め、また土師部はにしべを定めたまひき。この后は狹木さき寺間てらまの陵をさめまつりき。
聞いてみると、その青がえるは親の言うことを聞かないで、親が川へ埋めてくれろと言えば山と言うし、山へけてくれろと言えば川と言ったそうな。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
退けばすなわ緇衣しい香烟茶味こうえんちゃみ、淡然として生を終り、栄国公えいこくこうおくられ、そうを賜わり、天子をしてずから神道碑しんどうひを製するに至らしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
亥「今のお嫁入りとえんだりにしましょう、わっち共は交際つきえゝひれいものだから裏店うらだなともれえでありながら、強飯こわめしが八百人めえというので」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
老人が跳附けて一文も貸さなかッたゆえ自分の望みは外れて仕舞い老人が憎くなり夫かと云て急に死相しにそうな様子も無くあゝも達者では死だ所が自分等のう歯の抜ける頃だろうが悪ければ自分等の方がかえって老人にとぶらいを
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「云わないとなら訊きはせぬ。命惜しさのこしらえ事、この甚五衛門はだまされぬぞ……さあ手を合わして尋常に成敗の刃を受けるがよい。亡き後は篤くとむろうてやる」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その近まわりに一人も身よりタヨリの無い男という事がわかったので、葬式は自然近所ともらいといった形になった。
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
下物さかなに飮むほどに空腹すきばらではあり大醉おほよひとなり是から一里や二里何の譯はない足が痛ければ轉げても行くこゝさへ此の絶景だものかねて音に聞き繪で惚れて居る寐覺ねざめ臨川寺りんせんじはどんなで有らう足が痛んで行倒ゆきだふれになるとも此の勝地にはうぶられゝば本望だ出かけやう/\と酒がいはする付元氣つけげんき上松あげまつから車を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
一度ひとたび恋人をほうむる機会を失したばかりに、生体に幾倍する死体の魅力を知りはじめ、痛ましくも地獄の恋に陥った柾木愛造は、その代償として、彼の目の前で
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
辛未かのとひつじ、皇太子、使をまたして飢者を視しむ。使者かへり来て曰く、飢者既にまかりぬ。ここに皇太子おほいこれを悲しみ、則ちりて以て当処そのところほふりをさめしむ。つかつきかたむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
そこでペンペのはなしをいたラランは、ふか自分じぶんわるかつたことをいて、ペンペをほほむつてくれた旅行者りよかうしやたちにすべてを懺悔ざんげした。翌朝よくてう旅行者りよかうしやたちは天幕テントをたゝんできたほうつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
昨年あねが外国でくなりました時は、取敢えずおこつを嫂の実家の墓地へ同居させてもらっておきましたが、この度兄と一緒にまつることにいたしましたので
情鬼 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)