“親”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おや34.9%
した29.9%
したし15.7%
しん5.5%
みずか5.0%
ちか2.5%
みづか1.5%
まのあた1.0%
みず1.0%
したしみ1.0%
オヤ0.5%
シン0.5%
おやじ0.2%
0.2%
0.2%
ミズカ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その金魚きんぎょともだちもなく、おやや、兄弟きょうだいというものもなく、まったくのひとりぼっちで、さびしそうに水盤すいばんなかおよぎまわっていました。
水盤の王さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
はじめの二、三にちは、そのおんなたいして、べつにしたしくしたものもなかったが、また、悪口わるくちをいうようなものもありませんでした。
青いボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
それにしたしみて神を見、かつ己の真相を知り、以てヨブの如き平安と歓喜をあじわうに至るのである。ヨブ記はこの事を教うる書物である。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
王法にしんなし、諸将はただよく職分に尽せ。いま魏の曹操は、朝権を奪って、その罪のはなはだしさ、かの董卓とうたくにもこえるものがある。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
即ち一方においては、尊王の思想、天子に政をみずからせしめ、一国の全権を帰せんとするの思想にして、水戸派実にこれが魁首かいしゅたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
長庵は横目よこめでジロリとなが空嘯そらうそふけば十兵衞は何れ歸村きそんを致せし上御禮の仕樣もありぬべしとちかしき中にも禮義れいぎを知る弟が心ぞしほらしき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
母がみづから書く平仮名の、然も、二度三度繰返して推諒しなければ解らぬ手紙! 此間こなひだ返事をやつた時は、馬鹿に景気のい様な事を書いた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しかれども十七世紀には欧人東洋に航してまのあたきた虎を自然生活のまま観察した者多くなり、噂ほど長途を疾く走るものでないと解ったので
将軍家慶いえよしは、ようやくその政をみずからするを得たり。彼が家慶における関係は、あたかもチルゴーが路易ルイ十六世におけるが如き関係なりし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
よくの一字より、親戚のしたしみも離るゝものなれば、根據こんきよする處をつがせん要なり。さすれば慈愛自然に離れぬなり。
遺教 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
作家サッカドウシハ、片言満了ヘンゲンマンリョウ貴作キサクニツキ、御自身ゴジシン再検サイケンネガイマス。真偽看破シンギカンパ良策リョウサクハ、一作イッサクウシナエシモノノフカサヲハカレ。「二人フタリコロシタオヤモアル。」
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「知らぬか、廷尉。——大義タイギシンメツス、とあるのを。異朝いちょうでもそれが新しい朱子しゅしの学として奉じられておる。遠い魏朝ぎちょうにあった故事ふるごとなどは早やカビ臭いわ。……いや、坊門どの」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
成吉思汗ジンギスカン (虎の下になって戯れつつ、仰向けに寝たまま)おい、おやじ! いい天気だなあ。でかけようじゃねえか。すこしは気持ちのいい戦争もさせてくれよ。
キテ今リ庶政ヲル/小儒ひそカニ擬ス昇平ヲたたヘント〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
退けばすなわ緇衣しい香烟茶味こうえんちゃみ、淡然として生を終り、栄国公えいこくこうおくられ、そうを賜わり、天子をしてずから神道碑しんどうひを製するに至らしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
見ると、器の上には、「曹操ミズカラ之ヲフウス」という紙がかけてある。あとで開いてみると、器の中には何も入っていなかった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)