“親仁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おやじ76.0%
おやぢ21.2%
とっさん1.0%
おっさま1.0%
おとっ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おまけに一人の親仁おやじなぞは、媽々衆かかしゅう行水ぎょうずいの間、引渡ひきわたされたものと見えて、小児こどもを一人胡坐あぐらの上へ抱いて、雁首がんくび俯向うつむけにくわ煙管ぎせる
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
親仁おやぢわめくと、婦人をんな一寸ちよいとつてしろつまさきをちよろちよろと真黒まツくろすゝけたふとはしらたてつて、うまとゞかぬほどに小隠こがくれた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
黒服の親仁とっさんは、すっぽりとちゅう山高を脱ぐ。兀頭はげあたまで、太いくび横皺よこじわがある。けつで、閣翁を突くがごとくにして、銅像に一拝すると
その頃は、こんな山の、荒れたほこらですもの。お住持はなくて、ひとりものの親仁おっさまが堂守をしていましたそうです。降りつづいた朝ぼらけでしょう。雀わなじゃアありません。
親仁おとっさん、おう、親仁さん。」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)