“殺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ころ34.8%
26.1%
15.0%
あや10.4%
ばら2.6%
ごろ1.5%
さつ1.2%
1.0%
ごろし1.0%
やっ0.8%
0.7%
ころし0.5%
ねむ0.3%
0.3%
0.2%
ころす0.2%
いた0.2%
おと0.2%
0.2%
ころさ0.2%
ころせ0.2%
しめ0.2%
そよ0.2%
たた0.2%
ちが0.2%
つぶ0.2%
やす0.2%
やら0.2%
やん0.2%
やッ0.2%
よだ0.2%
アヤ0.2%
コロ0.2%
サー0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんどやってきたら、鉄砲てっぽうころしてしまうといっているひともあるくらいです。けれど、しょうちゃんは黒犬くろいぬをかわいがっていました。
僕がかわいがるから (新字新仮名) / 小川未明(著)
被害者轟九蔵氏が、昨夜遅く机にかかって仕事をしている最中に、犯人が背後から抱き付いて、心臓をグッと一突きったらしいんだ
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これ鳥を籠中に封ずるのみならず、またその羽翼うよくぐものなり。沿海一万五千三百里、今は空しく超うべからざるの天険てんけんとなりぬ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「父を討ったのは来馬らしく、その上、人をあやめて立退いたが、いろ/\相談もありすぐ来てくれ。又来馬立廻った節には召捕えて」
新訂雲母阪 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
さだめしもう彼奴あいつを、ばらしてしまう寸法がついたんでしょうが、そのきッかけを見つけた手柄者てがらものの宅助は、まだいっこう目鼻がつきません。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
梅「いやさ、云わんければ手前はなぶごろしにしても云わせなければならん、其の代り云いさえすれば小遣こづかいの少しぐらいは持たしてゆるしてやる」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あらあらしい血の脈を、どの顔も、こめかみにふくれさせ、人々は一足跳いっそくとびに、原始人めいたさつばつな鼻息や放言になっていた。
そらっとぼけるな。この野郎……」と、半七は叱り付けた。「貴様は今夜この為吉をらすつもりでここへ連れ出したのだろう」
半七捕物帳:60 青山の仇討 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
九助より度々申立ると雖役人衆一向いつかうあげも御座なく只白状はくじやう致せ/\とのみ日々拷問がうもん嚴敷きびしく何分苦痛くつうたへかね候に付餘儀なく身に覺もなき人ごろしの趣きを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「それはいいが、お前さんは船長達をやっつけた後で、港へ入れますか? そこんところをういって弁解するつもりかね?」
驚きて當藝志美美をせむとしたまふ時に、神沼河耳の命、そのいろせ神八井耳の命にまをしたまはく、「なねが命、つはものを持ちて入りて、當藝志美美を殺せたまへ」
うむ、おれを。お貞、ずるい根性を出さないで、表向おもてむきに吾を殺して、公然、良人殺しの罪人になるのだ。お貞、良人ころしの罪人になるのだ。うむお貞。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
事情ことわけて叱りつけ、それでもきき入れないとなりゃ、せめてわたくしの手にかけてねむらせてやりたいと思うんでございます。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
アヤめ仕事はその場のものだ、そうはさせぬと言っても、そうせねばならない時はるし殺られる。」
ここに言擧して詔りたまひしく、「この白猪になれるは、その神の使者つかひにあらむ。今らずとも、還らむ時にりて還りなむ」
つきたりと見れば数疋すひき猛犬つよいぬいちどに飛かゝりてかみつく。犬は人を力とし、人は犬を力としてころすもあり。此術はうつほ木にこもりたるにもする事也。
……それにしても、古い路考の色文を、うまい工合に使い廻して有頂天にさせて戸外そとへ引出し、鷲を使っていためつけようなんてのは、あまりといえば凄い思いつき。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
男だか女だかおとしてから検査しらべた方が早道だと思っちゃったところへ、血だらけの口をしたS・O・Sの野郎が
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一人をすら手にけて、今は活力を失いつくさねばならなくなった浪路は、恋人に、指先を握られたままで、最後の断末魔と戦うかのように、荒々しい息ざしを洩らすのだったが、やがて、その
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
とてもしぬべき命也、ひきさきころさばころし給へ、もしなさけあらば助たまへと怖々こは/\熊をなでければ、熊はおきなほりたるやうにてありしが、しばしありてすゝみいでわししりにておしやるゆゑ
引連ひきつれ主人の方に立歸り主個あるじ夫婦長三郎の前にて今日けふ奉行所の容子ようすをばちく演説えんぜつしたる上三たり呉服ごふく町の親類方へあづけおきて歸りたるまで委細のことを述たるに親子はおみつが庄兵衞をころせしことを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
考へて見れば好いつらの皮さな。老妻ばばあを虐めて雞をしめさしたり、罎詰の正宗を買はしたり、おまけにうんと油を絞られて、お帰りは停車場まで一里の路をお送りだ。——それも為方しかたがありませんさ。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
こゝろよく汗の肌にすゞ吹けば蚊帳釣草の髭そよぎけり
長塚節歌集:3 下 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
何でも小石川の床店の組合が、たたみに来たと思ったんだそうで、やつは寝耳で夢中でさ、その癖、燃えてる火のあかりで、ぼんやり詰めかけてる人形ひとがたえたんでしょう。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは、間接の刺しちがえになる。羅門は、そう計っているのだ。そうに違いない! これは一大事だ。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうでしょう。倦怠けんたい、不安、懐疑、廃頽はいたい——と明け暮れそればかりです。誰だって、こんな圧しつぶされそうな憂鬱の中で、古びた能衣裳みたいな人達といっしょに暮してゆけるもんですか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
善昌の方ではこの芝居が大あたりで、邪魔な与次郎をやすめてしまった上、案の通りに信者はますます殖えてくる。
半七捕物帳:21 蝶合戦 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
不可いけねえ、やられた、旦那が殺れた! ……オ、奥様も死んだらしいわ——ッ」
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
うむ、たしかにそう見える。が、実はおれが殺したのだ。「ええ、おやんなすったか。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「何、そりゃ、ちゃんと心得てら。でも、あの余計にゃあ無いもんだ。こいつあね、蠅じゃあ大きくって、駄目なの、小さな奴なら蜘蛛くもの子位はやッつけるだろう。こら、こわいなあ、まあ。」
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
悪しと身の毛をよだたせたことは、のちにはこれことごとく次なる幸福へ到る段階のものばかり。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
アヤめ仕事はその場のものだ、そうはさせぬと言っても、そうせねばならない時はるし殺られる。」
作家サッカドウシハ、片言満了ヘンゲンマンリョウ貴作キサクニツキ、御自身ゴジシン再検サイケンネガイマス。真偽看破シンギカンパ良策リョウサクハ、一作イッサクウシナエシモノノフカサヲハカレ。「二人フタリコロシタオヤモアル。」
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
サー! サー!」
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
削り掛けの一種に接骨木ニハトコや竹にさす削り花のある其らしく、同じ糸にたぐり寄せられる物には、楢の木のぎ口を丁字形に切りこんで羊歯シダの葉を挿し
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
手児呼坂ヨビサカ・筑紫の荒ぶる神・姫社ヒメコソの神などの、人る者は到る処の山中に、小さな常夜の国を構へて居たことゝ察せられる。国栖・佐伯・土蜘蛛などは、山深くのみひき籠つて居たのではなかつた。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
芥川の遺言に(新書判十五卷百七十七頁參照)〔下島先生と御相談の上自殺とするも可病とするも可。