“事情”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わけ54.6%
じじょう16.5%
じじやう10.3%
こと4.1%
じじよう2.1%
じゞやう2.1%
いきさつ2.1%
ことがら2.1%
いりわけ1.0%
こころ1.0%
ことわけ1.0%
しだい1.0%
ようす1.0%
わけがら1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いえ、……お恥しいわけですが、ちょっと、事情わけがあって、この春から柳ばしのおこんねえさんの家に、仕込みに預けてありますんで」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これをいて、事情じじょうらぬひとたちは、金持かねもちや、家主やぬしにありそうなことだと、した青服夫婦あおふくふうふへ、同情どうじょうしたかもしれません。
春はよみがえる (新字新仮名) / 小川未明(著)
ところ厚利こうりづるものなるに、これくに名高めいかうもつてせば、すなは無心むしんにして事情じじやうとほしとせられ、かなら(六三)をさめられざらん。
るに見兼みかねてわたくし産土うぶすな神様かみさまに、氏子うじこ一人ひとりんな事情ことになってりますから、うぞしかるべく……と、おねがいしてやりました。
各々おの/\博物館はくぶつかんにはそれ/″\の特色とくしよくがあり、ものがわりあひに粗末そまつでも、陳列品ちんれつひんすぐれたものがおほいとか、陳列ちんれつ方法ほう/\いとか、いろ/\の事情じじようがあつて
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
が、手紙てがみ後生大事ごしやうだいじしまつておくところからると、其後そのごなにかの事情じゞやうで、たがひへだたつてはゐても、こゝろいまへだてぬなかだとふことはあきらかである。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
もしかこの人が弁疏いひわけがましい隠し立などしないで、あけすけに、公然おほぴらに今度の戦争の事情いきさつを懺悔したら、どんなにか面白い書物が出来るだらう。
事情ことがらめている。半ば上の空でいううちに、小県のまたながめていたのは、その次の絵馬で。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
男「どうせ死のうとするからにゃア種々いろ/\事情いりわけが有って能々よく/\の事だろう」
われには少しもこの夜の送別会に加わらん心あらず、深き事情こころも知らでたださかんなる言葉放ち酒飲みかわして、宮本君がこのこうを送ると叫ぶも何かせん。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それは兎も角、まだ一通ここに手紙があるから讀んでみよう。多分これを見たら事情ことわけがはつきりするかも知れん。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
事情しだいによっちゃ一と肌脱ぎますぜ。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
とにかく、そんな訳で舟を漕ぎ漕ぎ友太郎の話を聞いて行くうちにアラカタの事情ようすがわかると吾輩大いに考えたよ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
新九郎は先にこれだけの念を押しておいてから、かいつまんで、大望ある事情わけがらを話したのである。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)