“建”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
68.2%
たて12.2%
だて7.4%
たつ2.7%
けん2.0%
たける1.4%
たち1.4%
たけ0.7%
たっ0.7%
0.7%
だち0.7%
づくり0.7%
タケル0.7%
ヲザシ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あれでございますか、文部省もんぶせうちましたの、空気くうきところでなければならんとおつしやいまして、森大臣もりだいじんさまがらツしやいまして。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
庭中ていちゆう池のほとりに智勇の良将宇佐美駿河守刃死じんし古墳こふんりしを、先年牧之老人施主せしゆとしてあらた墓碑ぼひたてたり。不朽ふきう善行ぜんぎやうといふべし。
隣地の町角に、平屋だての小料理屋の、夏は氷店こおりみせになりそうなのがあるのと、通りを隔てた一方の角の二階屋に、お泊宿の軒行燈のきあんどんが見える。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
至極しごく上手の女にあらざれば此おはたやをたつる事なければ、婦女ふぢよらがこれをうらやむ事、比諭たとへ階下かいかにありて昇殿しようでんくらゐをうらやむがごとし。
陳述古ちんじゅつこけん浦城ほじょう県の知事を勤めていた時、物を盗まれた者があったが、さてその犯人がわからなかった。そこで、陳は欺いて言った。
命はたけるがそれでまごまごしているうちに、すばやくほんものの刀を引き抜いて、たちまちその悪者を切り殺しておしまいになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
屋形はたちが低く、家の外観は普通の哥薩克の住居と同じで、居間はただ一つきりであつたが、主人あるじ夫妻に、老婢と、選り抜きの郎党十人ばかりの者が身をおくだけの余地はあつた。
然れども大倭おほやまとの國に、吾二人にましてたけき男はいましけり。ここを以ちて吾、御名を獻らむ。今よ後一一倭建やまとたけるの御子一二と稱へまをさむ
落人おちうど両人の者は夜分ひそかにその艀船はしけに乗り移り、神奈川以東の海岸からのぼる積りに用意した所が、その時には横浜から江戸に来る街道一町か二町目ごとに今の巡査じゅんさ交番所見たようなものがずっとたって居て
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そのまん中にある三階ての古い病舎が、赤十字おたすけ病院だった。——取りこまない白い洗濯物が、からたちの垣から桐の木へ、幾すじも渡してあった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんしろお嬢様、三階だち青楼おちゃやの女郎が襟のかかった双子ふたこ半纏はんてんか何かで店を張ろうという処ですもの。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ルネッサンス風の煉瓦づくり母家おもやを黒々と包む奥深い庭のそこかしこに、樹立をすかして、赤々と燃え盛る篝火かゞりびが先づ眼を惹き、大がかりなバンドの、乙にすましたミニュエットかなにかが
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
たけ・わか(稚)など、性格表示と、讃称とを兼ねた語頭の語が、語尾に廻ると、「……タケル」「……ワケ」と言ふ風に、古いカバネのやうな感覚を持つて来る。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ヲザシの事をいふのらしいから、をかたぶきかゐ(居)かたぶきであらう。)
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)