“たて”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タテ
語句割合
楯44.0%
竪13.4%
立13.1%
縦8.7%
盾7.8%
建2.7%
縱2.6%
館2.3%
経1.5%
閉0.6%
設立0.5%
叩0.5%
建築0.3%
樹0.3%
經0.3%
豎0.3%
出立0.2%
哽0.2%
営0.2%
堅0.2%
擲0.2%
殺陣0.2%
縦様0.2%
聳0.2%
証拠0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と親仁(おやぢ)が喚(わめ)くと、婦人(をんな)は一寸(ちよいと)立(た)つて白(しろ)い爪(つま)さきをちよろちよろと真黒(まツくろ)に煤(すゝ)けた太(ふと)い柱(はしら)を楯(たて)に取(と)つて、馬(うま)の目(め)の届(とゞ)かぬほどに小隠(こがく)れた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
妻の七夕の止めるのも聴(き)かず、そこに生(な)っている瓜を食べようと思って、二つに竪(たて)に瓜を割ったら、それがたちまち天の川になった。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
枯つ葉一つがさつか無え桑畑の上に屏風(びやうぶ)を立(たて)てよ、その桑の枝を掴(つか)んだ鶸(ひは)も、寒さに咽喉(のど)を痛めたのか、声も立て無えやうな凍(い)て方(かた)だ。
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ローゼ弦楽四重奏団 昔のパテー縦(たて)震動盤に五、六枚ある時は、ローゼの名前で騒がれたものだ(音はその頃でも悪かった)。
稻束(いなづか)を盾(たて)に、や、御寮(ごれう)、いづくへぞ、とそゞろに問(と)へば、莞爾(につこり)して、さみしいから、田圃(たんぼ)の案山子(かゝし)に、杯(さかづき)をさしに行(ゆ)くんですよ。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
眞正面(まつしやうめん)に、凹字形(あふじけい)の大(おほき)な建(たて)ものが、眞白(まつしろ)な大軍艦(だいぐんかん)のやうに朦朧(もうろう)として顯(あらは)れました。と見(み)ると、怪(あや)し火(び)は、何(なん)と、ツツツと尾(を)を曳(ひ)きつゝ。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
上着にも慥(たしか)に二種の別有り。第一種は普通のフラネル製のシヤツの如く胸部(きやうぶ)より腹部(ふくぶ)に掛(か)けて縱(たて)に眞直に合はせ目有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
「あれはいまの玄蕃(げんば)の姉に当っている、茂庭家の娘だ、おれは松山の館(たて)で、まだ少女だったあれを見た、顔だちの美しい賢い娘だった」
経(たて)一寸五分ぐらい、高さ三寸程……ちょうど西木家の吐酒石酸の瓶ぐらいの横腹に白いレッテルが貼ってあって、酒石酸と活字が三個右から左に並んでいる。
無系統虎列剌 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
格子戸を閉(たて)切ると、折柄の風、半纏を横に靡かせて、甚八、早くも姿を消した。
私(わたくし)が此(この)港(みなと)へ貿易商會(ぼうえきしやうくわい)を設立(たて)た翌々年(よく/\とし)の夏(なつ)、鳥渡(ちよつと)日本(につぽん)へ皈(かへ)りました。其頃(そのころ)君(きみ)は暹羅(サイアム)漫遊中(まんゆうちゆう)と承(うけたまは)つたが、皈國中(きこくちゆう)、或(ある)人(ひと)の媒介(なかだち)で、同郷(どうきやう)の松島海軍大佐(まつしまかいぐんたいさ)の妹(いもと)を妻(つま)に娶(めと)つて來(き)たのです。
白眼(にら)んで来い。勘、手前はな、番所叩(たて)えて人数を貰え、仏の始末だ。俺か、おいらあ甚右様々の供奴。宜えか、二人とも御苦労だが頼んだぜ。うん、落合う所か——こうっと、待てよ。
お邸(やしき)彼方(かなた)へ建築(たて)られしを幸(さいは)ひ、开處(そこ)の女中頭(ぢよちうがしら)として勤(つと)めは生涯(しようがい)のつもり、老(おひ)らくをも養(やしな)ふて給(たま)はるべき約束(やくそく)さだまりたれば、最(も)う此地(このち)には居(い)ませぬ、又(また)來(く)る事(こと)があらば一泊(ぱく)はさせて下(くだ)され
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その後一離一合して更に、新傾向派中にも別に一旗幟を樹(たて)る者があり、また殆ど旧調に復したものもあるに至った。これらの事は、私が別に申し述べるにも及ぶまい。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
歡樂(くわんらく)の緯(ぬき)に、苦悶の經(たて)の絲
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
奥方を亡(うし)なったばかりの北見之守——さらぬだに荒淫の噂の高い大名が、お雪の優れた美しさを、すぐ眼にも鼻にもつく江戸の屋敷の中に置いて、半月と豎(たて)やの字を結ばせようとは
持っていなければ困るだろうと思う。だから僕は父に頼んで来年の三月までの給料は全部僕が貰うことにした。だから四月早々は出立(たて)るだろうと思う
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『淵鑑類函』に晋の郭文かつて虎あり、たちまち口を張って文に向うたんで視ると口中に骨哽(たて)り、手を以て去(と)ってやると明日鹿一疋持ち来って献じた。
この手合が馬を追いながら生活(くらし)を営(たて)る野辺山が原というのは、天然の大牧場——左様(さよう)さ、広さは三里四方も有ましょうか、秣(まくさ)に適した灌木(かんぼく)と雑草とが生茂(おいしげ)って
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
其處(そこ)にも堀(ほり)の邊(ほとり)の赤(あか)い實(み)の錆(さ)びた野茨(のばら)の枝(えだ)に堅(たて)に成(な)つたり横(よこ)に成(な)つたりして、ずん/\と消(き)え行(ゆ)く雪(ゆき)を悦(よろこ)ぶやうに頬白(ほゝじろ)がちよん/\と渡(わた)つた。夕方(ゆふがた)には田圃(たんぼ)の白(しろ)い線(せん)も途切(とぎ)れ/\に成(な)つた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
婆「遣らぬと云えば命に掛けても連れて往(い)きやすべえ、打(ぶ)ったり擲(たて)えたりして疵を付けるような内へは置かれやしねえじゃアござんねえか、何処へ出てもお代官様へ出ても連れて行(い)くだア、はア」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
凄風渡る神妙の殺陣(たて)
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
代々養なわれた老夫(じじい)だで、横のものをば縦様(たて)にしろと謂われた処で従わなけりゃなんねえので、畏(かしこま)ったことは畏ったが、さてお前様がさぞ泣続けるこんだろうと、生命(いのち)が縮まるように思っただ。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
暫時(しばらく)聴耳(ききみみ)を聳(たて)て何を聞くともなく突立っていたのは、猶(な)お八畳の間を見分する必要が有るかと疑がっていたので。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「そんならいってえ、何を証拠(たて)に、お藤さんに疑(うたげ)えをかけたんですい?」