“真黒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まっくろ75.7%
まつくろ14.0%
まくろ5.1%
まっくら2.9%
まツくろ0.7%
まつくら0.7%
マックロ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ黒いかめを一具、尻からげで坐った腰巻に引きつけて、竹箆たけべら真黒まっくろな液体らしいものを練取っているのですが、粘々ねばねばとして見える。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
堀割ほりわり丁度ちやうど真昼まひる引汐ひきしほ真黒まつくろきたない泥土でいどそこを見せてゐる上に、四月のあたゝかい日光に照付てりつけられて、溝泥どぶどろ臭気しうきさかんに発散してる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
伊太利亜イタリア名家のえがける絵のほとんど真黒まくろになりたるを掛けあり。壁の貼紙はりがみは明色、ほとんど白色にして隠起いんきせる模様および金箔きんぱくの装飾を施せり。
真黒まっくらな中に雨がしとしとと降っていた。平太郎は簑笠を着け、草鞋を穿いて大熊山の方へ向ったが、覆面させられたようで何も見えない。
魔王物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
親仁おやぢわめくと、婦人をんな一寸ちよいとつてしろつまさきをちよろちよろと真黒まツくろすゝけたふとはしらたてつて、うまとゞかぬほどに小隠こがくれた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夜中真黒まつくらな中に坐禅といふことをして居たのか、坐りながら眠つて居たのか、眠りながら坐つて居たのか、今夜だけ偶然に此様かういふ態であつたのか、始終斯様なのか、と怪み惑うた。
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
真黒マックロどんが舟こいだ
おさんどん (新字旧仮名) / 槙村浩(著)