“赤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あか71.1%
21.0%
あけ1.8%
あから1.6%
せき1.6%
アカ0.7%
あアか0.4%
あこ0.4%
ルウジ0.2%
ルージュ0.2%
0.2%
あかい0.2%
しゃく0.2%
っか0.2%
やや0.2%
ブロンド0.2%
レッド0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なんというおそろしいところだ。どうしてこんなところにまれてきたろう。」と、ちいさなあかはなは、自分じぶん運命うんめいをのろいました。
小さな赤い花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
貞世はさびしそうな恨めしそうな顔をまっにして葉子のほうを振り向いた。それを見ただけで葉子はすっかり打ちくだかれていた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
その奧の六疊の、裏に向いた腰の低い窓は明いて、それを背にして、若旦那の柳吉は、まだあけに染んだまゝ死んでゐるのです。
何故なぜ今日けふあそばないのだらう、おまへなに小言こごとはれたのか、大卷おほまきさんと喧嘩けんくわでもしたのではいか、と子供こどもらしいことはれてこたへはなんかほあからむばかり
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
二人ふたりは、いつかその病院びょういん病室びょうしつ案内あんないされたのでした。准尉じゅんいは、しろ衣物きもののそでにせきしるしのついたのをて、あし繃帯ほうたいしていました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
カスミの「か」も、アカの「か」もこの万葉仮名の中どれを使ってもよい。すなわち、これらの文字は皆互いに通用するものだと考えていたのであります。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
あつちいちや、あアかんべ
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
たちあがりてゆくてを見れば、左右より小枝を組みてあはひもかで躑躅つつじ咲きたり。日影ひとしほあこうなりまさりたるに、手を見たればたなそこに照りそひぬ。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
親分のいわゆる「脱走いぎりす船員」たるジョウジ・タニイとが、こうして先刻さっきからボルドオルウジ——一九二八年醸造——の半壜デミをなかにすっかり饒舌しゃべりこんでいるのだ。
この公式はナ、たとえばルウレットのルージュノワールの遊びで、赤だけがつづけて百回出るようなことは、一世紀にたった一回しかないということを証明しているのだ。
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
アカいアべにぶつかったア
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さてこれは外題げだい心眼しんがんまうす心のといふお話でござりますが、物の色をで見ましても、たゞあかいのでは紅梅こうばい木瓜ぼけの花か薔薇ばら牡丹ぼたんわかりませんが、ハヽア早咲はやぎき牡丹ぼたんであるなと心で受けませんと
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
にあらず。無にあらず、動にあらず、じょうにあらず、しゃくにあらず、びゃくにあらず……」その句も忍藻の身に似ている。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
あたらしいは、また子供こどものように、太陽たいようひかり新鮮しんせん大気たいきうち元気げんきよくびてゆきました。そしてなつのころしろはなき、そのとしれにはっかおもそうにれさがったのであります。
おじいさんが捨てたら (新字新仮名) / 小川未明(著)
「え、なんだって?……そんなことじゃないわ。あたしの言うのはね、ただこれでややさんが出来さえすりゃ、それだけでもう気が晴ればれするだろうと思うのさ。」
『それでは、と。わたしはブロンドを頂きましょうかな。』
秋十月の落日は、殊にレッドのスペクトルに富んでいるせいもあろうが、西に向いた赤耀館の半面を、赤煉瓦の色とは見うけ兼ねる赤さに染めあげていた。
赤耀館事件の真相 (新字新仮名) / 海野十三(著)